ブラウザーにアプリ、メールと、スマートフォンではとにかくデータ通信を頻繁におこなう。そうなると気になるのが通信速度だ。各社の3Gによる通信速度は、“下り最大14Mbps”“下り最大9.2Mbps”といった具合にスペック上は速くなっており、スマートフォンを使うわれわれにとってはうれしいところ。もっとも、実際の速度がともなわないのであればあまり意味がない。今回は6台のスマホについて、4つの地点で通信速度を検証してみた。
通信速度的にはさまざまなスペックの 6台のスマホを用意
今回は3キャリアから6台のスマホを用意した。
●NTTドコモ「GALAXY S II SC-02C」
●NTTドコモ「MEDIAS WP N-06C」
●au(iida)「INFOBAR A01」
●au「HTC EVO WiMAX ISW11HT」
●ソフトバンク「AQUOS PHONE 006SH」
●ソフトバンク「Sweety 003P」
NTTドコモからの2台は、ともに今年6月からスタートの下り最大14Mbpsの速度に対応している。
au(iida)からは2台。iidaのINFOBAR A01は昨年11月スタートの下り最大9.2Mbpsである「WIN HIGH SPEED」に対応した機種。上りは最大5.5Mbpsだ。もう一台はHTC EVO WiMAX ISW11HT。下り最大40Mbps/上り最大10MbpsのWiMAXに対応したスマートフォンだ。今回は3GとWiMAXの両方で通信速度を計測した。3GではWIN HIGH SPEEDに対応していないため、スペック上は下り最大3.1Mbps、上り最大1.8Mbpsとなる。
ソフトバンクの2台は下りの最大通信速度が違う。AQUOS PHONE 006SHは下り最大14Mbps、Sweety 003Pは下り最大7.2Mbps。両機種とも上りは最大5.7Mbpsである。
このように、理論上の通信速度の最大値はさまざま。この数値に近い通信速度は出るのか、理論値の差は実際の通信速度とも差があるのか、見ていこう。
テストの方法はAndroidのアプリ「Speedtest.net Mobile」を使い、通信速度を計測する方法。4つの地域(渋谷駅/新宿駅/神奈川県横浜市内のマンション/大船駅)でテストし、一地域で各端末3回計測する。
その結果が以下の表だ。
ドコモ GALAXY S II |
ドコモ MEDIAS WP |
iida INFOBAR A01 |
au EVO WiMAX |
ソフトバンク 006SH |
ソフトバンク 003P |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3G | WiMAX | |||||||
下り最大 | 14Mbps | 14Mbps | 9.2Mbps | 3.1Mbps | 40Mbps | 14Mbps | 7.2Mbps | |
上り最大 | 5.7Mbps | 5.7Mbps | 5.5Mbps | 1.8Mbps | 10Mbps | 5.7Mbps | 5.7Mbps | |
渋谷 | 下り |
461 /50kbps |
1293 /673kbps |
677 /429kbps |
319 /54kbps |
10733 /6394kbps |
218 /93kbps |
1678 /1032kbps |
上り |
701 /157kbps |
999 /295kbps |
361 /129kbps |
185 /112kbps |
2966 /2056kbps |
659 /191kbps |
729 /469kbps |
|
新宿 | 下り |
850 /594kbps |
1380 /472kbps |
839 /494kbps |
1626 /1099kbps |
4989 /2011kbps |
1621 /564kbps |
1804 /78kbps |
上り |
542 /205kbps |
187 /103kbps |
1533 /1176kbps |
873 /856kbps |
3186 /2273kbps |
1638 /1077kbps |
997 /415kbps |
|
横浜 | 下り |
623 /207kbps |
177 /167kbps |
2182 /294kbps |
908 /305kbps |
7325 /6166kbps |
2897 /320kbps |
4294 /4002kbps |
上り |
344 /141kbps |
339 /70kbps |
611 /311kbps |
422 /61kbps |
4217 /4063kbps |
2616 /70kbps |
2265 /845kbps |
|
大船 | 下り |
164 /52kbps |
1149 /29kbps |
5560 /1637kbps |
1918 /1620kbps |
16368 /6898kbps |
4892 /4280kbps |
3365 /3183kbps |
上り |
360 /68kbps |
369 /64kbps |
1509 /1012kbps |
870 /819kbps |
3248 /2235kbps |
1112 /1085kbps |
1102 /1032kbps |
各地域の下り・上りの最大値と最小値を掲載している。中でも1000kbps以上の値には太字にしている。この数値から各キャリア・機種の傾向をみていこう。
この連載の記事
-
第49回
スマホ
スマホとケータイ、どっちを選ぶ? あらためて比較した -
第48回
スマホ
絶対使うスマホのロック画面を、操作性や機能で徹底比較 -
第47回
スマホ
スマホでも通話は重要! 音声が聞こえやすい端末はどれ? -
第46回
スマホ
スマホでは影が薄いキャリア公式サービス 実際は使える? -
第45回
スマホ
Google DriveをAndroidでどこまで便利に使えるかテストした -
第44回
スマホ
スマホをより活用できるウェブアプリをまとめて紹介! -
第43回
スマホ
Androidスマホでダイエットは可能? 13本のアプリをテスト -
第42回
スマホ
スマホと何かの理想の2台持ちを考えてみた -
第41回
スマホ
Siriを始め、スマホで使える9種類の音声入力を徹底比較! -
第40回
スマホ
スマホ用タッチペンはどれくらい使える? 6製品を集めた -
第39回
スマホ
公衆無線LANは本当に速い? ケータイ3社のサービスを試した - この連載の一覧へ