「Smart TV」にタブレット3機種発表
大攻勢をかけるサムスン
韓国のサムスン電子は、日本メーカーに混ざって欧州でもプレスカンファレンスに人が押し寄せる人気メーカーの1つとなっている。
サムスンのプレスカンファレンスは、全般を紹介するパート、モバイル機器を紹介するパートの2部構成となっていた。
第一の目玉はやはり「Smart TV」だ。サムスンはメーカー全体のメッセージとして「Smart Life」を挙げていることもあり、テレビとモバイル機器全般を通して“Smart”と付くサービスが数多い。
Smart TVでは薄型テレビの「60D6000」を公開した後に、1.5cm幅のベゼルといったデザイン性や同社のSmart TVへの取り組みを紹介。サムスンは昨年からAdobe AIRベースのAppsプラットフォームをユーザーにも開放しており、ダウンロード数は500万以上とテレビにおけるAppsプラットフォームの先駆けとなっている。
欧州展開の特徴としては、AppsはVOD事業者のプラットフォームにもなっており、事業者がゲストスピーカーとしてコメントを寄せていた。
次いで公開されたのは同社のタブレット/スマートフォン展開だ。サムスンはこのプレスカンファレンスで実に3製品を発表しており、参加者からも大変な注目を集めていた。
まず、日本でも発売されていた「GALAXY Tab」の後継にあたる「GALAXY Tab 7.7」、電子ペン付きでタブレットとスマートフォンの中間というまったく新しいカテゴリの「GALAXY note」、独自OS(Bada 2.0)搭載のスマートフォン「Wave 3.0」と3ラインを展開。モバイル製品の巨人とも呼ぶべき存在感を見せ付けていた。
東芝はウワサ通りの裸眼3D 4K2K液晶と
「スマート」環境、タブレットをアピール
東芝は今年1月にラスベガスで開催された「CES 2011」で公開されて以来、注目を集めていた「Glasses-less 3D REGZA」を発表、同時に4K2K(3840×2160ドット)パネルの高画質モニターとして披露された。レンチキュラ―方式により9視差の映像を表示し、裸眼3Dを実現する。
日本では主にPC向けのサービスとして開設されている「Toshiba Places」というサービスについても、多くの時間を割いて説明がなされた。
これはいわゆる「スマートTV」というような意味でのAppsサービスで、オンラインサービスに簡単にアクセスできるようにするもの、と説明されている。
具体的な機能としては、Facebookなどソーシャルネットワーキング用のApps、VOD用のAppsなど、さらにクラウドベースの技術として、電子書籍などのコンテンツも画像をテレビで表示したりと、マルチデバイスの展開も視野に入れられている。
東芝のプレゼンテーションの特徴として、薄型テレビの「REGZA」やノートPCの「Qosmio」を「REGZA Tablet」といった製品とクロスオーバーさせていることにある。
Toshiba Placesを中核として、クラウドベースでカテゴリーを越えた機器連携を進めていくという方向性に間違いはなさそうだ。