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UCをサービスで使える!世界158カ国で提供予定

「as a ServiceなUC」でNTT Comがシスコとタッグ

2011年08月31日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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8月30日、NTTコミュニケーションズは企業向けのコミュニケーションサービス「Arcstar ユニファイド・コミュニケーション・サービス」において、シスコ製品をベースにした「UCaaSプラン」を追加した。グローバル環境で利用できるUCをサービスとして提供する。

グローバルでのビジネスを円滑にする

 発表会の冒頭、サービス概要について説明したNTTコミュニケーションズ 取締役 ボイス&ビデオコミュニケーションサービス部長 若井昌宏氏は、企業の経営課題とICTへの期待として、「グローバル展開、コスト削減、BCP(事業継続)の3つをワンセットで解決したいというニーズが高い」と説明。これを満たすサービスの1つとして、NTTコミュニケーションズが提供しているのが、グローバル向けのコミュニケーションサービス「Arcstar ユニファイド・コミュニケーション・サービス」と説明した。

 

NTTコミュニケーションズ 取締役 ボイス&ビデオコミュニケーションサービス部長 若井昌宏氏

 同サービスでは、これまで拠点間の内線接続である「Extensionプラン」、海外拠点からの外線通話を可能にする「SIP Trunking」などを提供してきた。そして、今回追加されたのがシスコシステムズのUC(Unified Communication)をクラウド型サービスとして提供する「UCaaSプラン」になる。UCaaSプランでは、プレゼンス機能、インスタントメッセージ、ビデオ会議、Web会議、カンファレンスなどのカンファレンス機能、自席電話と携帯電話を呼び出せるシングルナンバーリーチ、ソフトフォン、出張先から携帯電話を使って会社の電話サービスにアクセスできるモバイルボイスアクセス、ボイスメッセージなどIP電話機能を月額課金で利用できる。

 

多彩なサービスを持つUCaaSプランのサービス概要

 また、あわせてSIP Trunkingも提供エリアも世界14カ国に拡大することも発表した。

 

 若井氏は、NTT Comならではの強みや導入メリットとして、「グローバルでシームレスに利用可能」「状況に応じた最適なコミュニケーション手段の選択が可能」「クラウドで高品質なサービスをスピーディに利用可能」「通信コスト削減の実現」の4点を挙げた。特にグローバルでシームレスに利用可能な点に関しては、「世界各国のどの拠点でも同じサービスを同じ品質で提供でき、サポートもワンストップで利用できる。SIP Trunkingプランと組み合わせることで、通信コストの削減に寄与する」と強みをアピールした。グローバル環境で提供されるのも大きな特徴で、世界158カ国で提供を予定しており、どの拠点でも同じ機能を利用できるという。

 

 月額の提供料金は、1企業ごとの基本料金、他の拠点に接続するためのゲートウェイ料金、そしてIDごとのメニュー料金の合算となる。また、別途NTT ComのVPNサービスの料金が必要になるという。

 

使い方はシンプル。バックエンドはすごい

 今回のUCaaSプランにおいては、シスコシステムズの「Cisco Hosted Collaboration Solution」をプラットフォームとして採用している。発表会ではシスコシステムズ 副社長 アジア地区サービスプロバイダー事業統括の堤浩幸氏が、同社のクラウド戦略やCisco Hosted Collaboration Solutionについて説明した。

 

シスコシステムズ 副社長 アジア地区サービスプロバイダー事業統括の堤浩幸氏

 まず堤氏はオンプレミス型からオンデマンド型というニーズの変化を捉え、「今後3年間で、20%の企業はICT機器を持たなくなるという調査もある。特にクラウド型のコラボレーションは大きく加速する」と述べた。その上で、パートナーシップを元にサービスプロバイダー経由でこうしたオンデマンドのニーズに応えていくという方向性を説明した。

 

 シスコがサービスプロバイダー経由で提供するメリットとしては、やはりエンドツーエンドでサービスが提供でき、グローバルでワンストップで提供できる点が挙げられるという。Cisco Hosted Collaboration Solutionはサービスプロバイダー向けのソリューションで、インフラ製品や管理システム、ネットワーク、プラットフォームをまるごと提供する。具体的にはシスコのx86サーバーであるCisco UCSをベースに仮想化環境を提供し、コラボレーション環境を構築したものだ。NTT Comではグローバルでの実績を重視し、今回の採用に至ったという。

 

会場ではUCaaSのデモも行なわれた

 「使ってみればとてもシンプルだということがわかる。でも、ホスティング側ではすごいことをやっている」とのことで、堤氏はクラウドならではのシンプルさと使い勝手をアピールした。発表会の会場では、UCaaSを使って自宅とオフィスでコラボレーションしているデモも行なわれた。

 

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