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一度使うともう手放せない! SSDを使いこなせ 第1回

安価になったSSD SSD選びと導入のポイントは?

2011年08月22日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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SSDの性能維持には
デフラグよりもTrimが効く!

SSDといっても、OS側からはストレージとして認識されるため、HDDと同じ感覚で扱ってOK

 いきなり断言してしまうと、パソコンでSSDを運用するには実質的にWindows 7が必須だ。特にユーザー側が意識する必要はないが、Windows 7がSSDを認識すると、SSDのドライブに対してはデフラグを実行しないようになり、その代わりにTrimコマンドが自動的に実行されるようになる。Trimコマンドとは、OSからSSDに対して「物理消去してもいい論理アドレスを伝える」というものだ。

Windows 7でTrimコマンドがオンになっているかをチェックにするには、コマンドプロンプトを管理者で起動して、「fsutil behavior query DisableDeleteNotify」と入力。「DisableDeleteNotify = 0」と表示されれば、Trimコマンドがオンになっている

 OSのデータアクセスの解説になってしまうが、例えばゴミ箱のデータを削除したとする。この時点では見た目ではデータは削除されているが、実データはストレージ上に存在している。その後、そのデータがあったブロックにデータが書き込まれることで、削除したデータがストレージ上から消える。しかし、SSDの場合はHDDのような上書き処理ができないため、書き込みたいブロックの情報を一度どこかへコピーしてから、そのブロックを消去して、またペーストするという処理が行なわれる。

 まだ未使用のブロックであれば、この処理は発生せず、書き込み速度の低下を引き起こさない。だが、ブロックにすでに書き込まれている場合は、速度低下が生じてしまう。そこをショートカットするとでも言うべきか、上述のとおり、事前に消去してもいいブロックをSSDに伝えておくことで、書き込み速度の低下を抑えるというのがTrimコマンドだ。

 ただし、OSから直接SSDにその指示が飛ぶのではなく、SSDに搭載されたコントローラーを介するため、コントローラーの機能の影響を受けるというケースがあり得る。現状では大半が対応製品という状況もあるので、あまり意識する必要はない。

 SSDの運用で覚えておくことは、HDDでは世話になっていた「デフラグ」は考えないことが肝要と言える。Windows Vista以前のOSでは、HDDを使ったキャッシュ機能「SuperFetch」などを手動でオフにする必要があるが、Windows 7環境であれば、HDDと同様にマザーボードに接続するだけでいい。

気になるSSDの寿命は、オンラインソフト「CrystalDiskInfo」で確認するのが手軽だ。多数の項目が並ぶが、「残り寿命」(赤枠部)の部分に注目しておくといい。長期間使用していて明らかに動作が不安定である場合は、バックアップをして新しいSSDに移行すべき。なお対応機能もわかるので、「NCQ」対応であれば、BIOSでシリアルATAの動作を「AHCI」にしておくといい

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