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【所長コラム】「0(ゼロ)グラム」へようこそ ― 第66回

日本でもAndroidの利用者数がiPhoneを超えた

2011年08月17日 17時00分更新

文● 遠藤諭/アスキー総合研究所

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『MOTOROLA: 75 YEARS OF INTELLIGENT THINKING』
『MOTOROLA: 75 YEARS OF INTELLIGENT THINKING』


 IBM PC(いま世界中で使われているWindowsパソコンの先祖)が、先日、誕生から30周年を迎えたそうだ。World Wide Webも、今年で20周年になった。なんと、個人のコンピュータ利用に関して、ウェブのある時代のほうがない時代よりも長くなってしまったのだ。そんな折、グーグルが、モトローラを買収したというニュースが飛び込んできた(正確には、2008年に分社した携帯電話会社のモトローラ・モビリティを買収した)。

 モトローラの歴史は、世界最初のカーラジオから始まって、車載式双方向ラジオなど、移動通信の歴史そのものといってよい。コンピュータの関係者なら、マイクロプロセッサ「68000」に憧れた人も多いだろう。手元にある『MOTOROLA: 75 YEARS OF INTELLIGENT THINKING』という75周年記念本には、同社の製品が豊富な写真とともに紹介されている。それは、イノベーションの歴史そのものだ。

 1989年に関西セルラー電話が発売した、「マイクロTACパーソナル携帯電話」の広告も収録されている。自動車電話やショルダーホンというイメージの強かった移動体通信を、「胸ポケットに入る」(本体重量303g、容積221cc)サイズにしたインパクトは大きかった。「モトローラ」という社名を一般の日本人が耳にしたのは、この製品の市場参入に際する「日米電気通信摩擦」の頃だった。

 そもそも、携帯通信の歴史は、モトローラが第二次世界大戦中に提供した「Handie-Talkie」に始まる。1947年には、AT&Tがセルラー方式を開発。1970年代に、AT&Tとモトローラの2社が携帯電話のサービスを始めようとしたが、FCC(連邦通信委員会)は「健全な競争ができる状態ではない」と、約10年間にわたって許可しなかった。その間に、日本やバーレーンや北欧で、携帯電話のサービスが始まったのだ。

 グーグルのモトローラ買収の目的は、そんな歴史のある同社の持つ特許だとされている。前回のコラムで触れた「4つの戦場」のうちのモバイルの戦いについて、「特許の戦いでもある」と書いた部分に相当する。

 同じ記事で、「Hulu」が日本に乗り込んでくる可能性があると書いたら、本当に進出すると発表して驚いたが、この約125億ドル(約9600億円)というグーグルにとっても過去最大の買収のほうが、ニュースとしてははるかに大きい。スマートフォン市場全体が、新しいフェーズに入ることになりそうだ。

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