前回はインテルチップセットの最新情報をお届けしたので、今回はインテルCPUの最新情報をお届けしよう。といってもモバイル向けはあまり動きがないので、ネットトップ向けのAtomも含めたデスクトップ向けCPU全般の、向こう半年程度の動向のアップデートを説明したい。
年末登場? Extreme Editionは
6コア、15MBキャッシュ、PCIe 32レーン
ハイエンドから順に説明してゆこう。まず「Core i7 Extreme Edition」の製品ラインでは、3.46GHz駆動の「Core i7-990X」が2011年3月にリリースされた。その直接の後継となる「Sandy Bridge-E」ベース製品は、2011年末登場とされている。
AMDがこれに対して、「Bulldozer」ベースの「AMD FX」をぶつけてくる事は明白である。だからといって、Sandy Bridge-Eを前倒しで投入するのはやや難しいため、AMD FXが早い時期にリリースされた場合の対抗馬として、高クロック版の「Core i7-995X」を準備していたようだ。しかし肝心のAMD FXがずるずると遅れているので、Core i7-995Xはペーパープランのままで終わる可能性も出てきている。
もっとも、最終的にはSandy Bridge-Eがちゃんと立ち上がるかどうかにかかっており、もしこちらが遅れるということになると、中継ぎとしてCore i7-995Xが出てくることになるだろう。
先週も書いたが、Sandy Bridge-Eは実質「Xeon E5」向けの製品の流用なので、デスクトップ向けとしては凶暴とも言える構成である。コアそのものはSandy Bridgeベースだが、6コア構成で15MBの3次キャッシュを搭載するほか、DDR3メモリーのメモリーチャンネルを4チャンネル持ち、さらにPCI Express 3.0を合計32レーン出力できるという代物である。
また、当初は定格3.3GHz/ターボ・ブースト時最大3.9GHzの「Core i7-3960X」が用意されるという話であったが、最近はこれに加えて定格3.5GHz/ターボ・ブースト時最大4.1GHzの「Core i7-3980X」も用意されるという話が出ている。ただこれも「AMD FXの出方次第なのではないか」と思われる。ちなみにCore i7-3960Xの予定価格は、Extreme Editionでは恒例の999ドル。ということは、もしCore i7-3980Xがリリースされたとすると、1199ドル辺りになりそうである。
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