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本家に先立ち、台湾版コミケ「Fancy Frontier18」開催!

2011年08月04日 23時00分更新

文● 伊藤真広

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 日本のコミケ同様、年2回開催だが、冬は2月、夏が7月に開催される台湾版コミケ「Fancy Frontier18」(以下、FF)が、7月30日、31日の2日間にわたって国立台湾大学体育館で開催された。

 出店サークル数は約1000サークルと日本のコミケの数十分の一の規模だが、参加者数は6万人以上で、台湾で最も大きな同人誌即売会となっている。

18回目となる「Fancy Frontier」が行なわれた台湾大学体育館。開始30分もすると、人がすれ違うのも大変なほどの賑わいを見せていた

開場直前の一般入場待機列の様子。会場前から伸びた列は、数百メートルの長さになっていた

 同人即売会とはいえ、日本のようにフィギュアはワンフェス、同人誌はコミケ、といったイベントの棲み分けが行なわれているわけではない。FFの会場では、コミケのように同人誌や同人グッズを販売するサークルに混じって、フィギュアなどの造形物を販売するサークルもチラホラ。

 日本の同人シーンにおける流行とタイムラグがなく、日本とほぼ同じ作品が人気を集める台湾。FFの会場では、今年2月に開催された際に一部のサークルが取り上げていた「魔法少女まどか☆マギカ」と「初音ミク」が大人気で、会場は日本の同人イベントさながらだった。

 極少数ではあるが「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」や「青の祓魔師」といった、今年の4月以降、放送が開始されたアニメ作品を題材とした作品を並べるサークルの姿もあり、相変わらずの情報伝達の速さに驚かされた。

入場直前の入口の様子。コスプレした人の姿があるが、台湾におけるイベントでは、日本のような更衣室は用意されておらず、家から衣装に着替えて来場するのが一般的となっている

初日、開場から2時間ほどが過ぎた体育館1階の様子。ご覧のように人で溢れ帰っている。また、ポップの高さ制限がないため日本のコミケに比べて大型のポップを用意しているサークルも多い

 日本のコミケでは会議棟などに設置されることの多いステージが、メイン会場である体育館の3階に設置されるのが、コミケとFFの大きな違いと言える。

 ステージでは、現地の漫画家による作品の始動や協賛スポンサーによる製品の紹介、日本から招かれたゲストによるトークショーやライブが行なわれ、ステージの目の前のスペースには会場と同時にお目当てステージを、最も良い場所で見たいという熱心なファンが走り込む姿が見られた。

人気サークルは、もちろん購入列ができ、最後尾札が用意されている。中華圏でもオタクはよく訓練されているので、秩序ある列が作られている

同人誌の価格は、100台湾ドルから200台湾ドル(270~550円)の間で頒布価格を設定しているサークルが多く。日本よりも若干安い設定となっている

日本でもよく見られる作品を題材にしたコスプレの売り子さんを用意しているサークルも

「魔法少女まどか☆マギカ」の魔女“シャルロッテ”のフィギュアを販売していたサークル。価格は300台湾ドル(日本円で約810円)

 ちなみに、FF18の日本からのゲストは、前回に続いて5pb.(現MAGES.)代表の志倉千代丸氏、そしてK-1日本チャンプにしてコスプレ格闘家の長島☆自演乙☆雄一郎さん、「シュタインズ・ゲート」で天王寺 綯役を演じる山本彩乃さん、「初音ミク」などVOCALOID2シリーズのキャラクターデザインを手がけたKEI氏、そしてもっとも大きく会場を沸かせた「魔法少女まどか☆マギカ」佐倉杏子役や「宇宙のステルヴィア」の片瀬志麻役などを演じる野中 藍さんらとなっていた。

 これらのゲスト以外にも、日本のとらのあなやNavelやcircusといった美少女ゲームメーカーが企業ブースを出店していたほか、個人サークルでも10サークル以上が日本から参加。また会場の様子は、台湾のニコニコ動画の中継で、台湾のみならず日本への生放送も行なわれていた。

台湾版Suika悠遊カード(EasyCard)ケースを販売するサークルも多数。1枚50~100台湾ドル(130~270円)程度

日本から参加していたAG Pressさん。アーケードゲーム黎明期の逸話やハードなどの話を詰め込んだ「ゲーム大國日本の二十世紀」は、日本語版以外に英語版の2種類を用意していた

会場内の壁に用意されていた落書きコーナーには、力作も多数!

会場内には西門のメイド喫茶Cafe COSICが出展。メイドさんがドリンクやホットドックを販売していた

台湾のアイドルユニットによるステージイベント。フロアではオタ芸を打つ一団の姿も

日本の“コミックガム”で「BattleShip Girl 鋼鉄少女」を連載中の台湾人漫画家・皇宇さんと惟丞さん、“少年ジャンプ”などへの掲載経験を持つ彭傑さんによるサイン会が、両作家の単行本を出版するFriendly Landブースで行なわれ、長い長い列ができていた

FFは同人即売会のみにあらず、コスプレも健在! コスプレ広場は、FFの会場である台湾大学体育館のみならず、台湾大学の敷地すべてということで、大学の敷地内にある中華風庭園などでロケ撮をするコスプレイヤーとカメコの姿もあった

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