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SEOにも効果的なWebライティングとは

2011年09月08日 11時00分更新

文●高橋 仁/クロスコ

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 テキストがコンテンツの中心になるWebサイトでは、Webに特化した文章を書く技術が求められます。こうした技術を「Webライティング」と呼びます。

 文章はライターが用意する場合もありますが、Webディレクターが書くこともあります。また、ライターが執筆した原稿に問題があれば、ディレクターが編集したり、修正を指示したりする場合もあります。

 Webサイトの文章には、内容の訴求はもとより、ユーザビリティやアクセシビリティ、Web標準への対応、SEO対策といった役割があります。そのため、ライターに作業を任せる場合も、ディレクターが内容や構成・文字数などを的確に指示することが必要です。Webライティングの基本は「誰にでも分かりやすい文章にする」ことであり、それが多くの課題の解決にもなります。

文章の構造を考えると分かりやすさが見えてくる

 Webライティングでは、まず最初に構成(アウトライン)を決めるとよいでしょう。通常、文章は大中小の見出しと段落で構成されています。このように文章を整理すると、階層的な論理構造になり、Web標準に対応するだけでなく、検索エンジンのクローラーにも抽出されやすくなります。

 次に、そのページで伝えたいことを書き出して、見出しと段落に割り振っていきます。見出しの順番は、マクロな視点から、各要素へ分解して並べる方法が一般的です。また、各段落で扱う話題は、1段落につき1つとすると、論理的な文章が作りやすくなります。

 構成と内容が決まったら、それぞれの見出し及び段落ごとの文章を書いていきます。見出しやリード文では、もっとも伝えたいことや結論を文頭で伝えるようにします。分かりやすく簡潔な見出しは、本文を読んでみようという気持ちにさせます。

言葉を整理してさらに分かりやすくする

 ひと通り文章を書いた後は、用語と表記を統一します。具体的には、漢字と仮名の使い分け、送り仮名の振り方、カタカナ表記、音引き線、英文字表記などを、エディターなどを用いてチェックします。

 SEO面だけを見ると、同一のキーワードが数多く出現する(キーワードが統一されている)ほうが効果的ですが、反面、文章が冗長になり、訴求力が落ちてしまうデメリットがあります(出現頻度が多すぎるとスパム判定される恐れもあります)。そこで、キーワードの関連用語を多く使用するとともに、それらをキーワードの近くに配置するように文章を作ります(これを「キーワード近接度」と言います)。

 このようなプロセスを経ると、文章構造が分かりやすくなるだけでなく、表現方法も広がり、結果としてより読みやすく分かりやすい文章が作成できます。

著者:クロスコ

クロスコは、映像技術とコミュニケーション支援のサービスドメインを持ち、Webサイト、動画・映像などを組み合わせたクロスメディアプロモー ションを、ワンストップで実現してきました。アナログ停波後のデジタルメディアの多様化、ソーシャルメディアのコミュニケーションにも先立って対応 し、あらゆるタイプのマルチデバイス、マルチスクリーンのコンテンツの制作・開発・サービス提供を行なっています。こうした先進のノウハウにより企業の皆様にこれから必用とされる新しいコミュニケーションの形を、戦略からご提案・提供してまいります。

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