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すべてが分かる! 「OS X Lion」 第2回

“普段使いのMac”を方向付けるOS X Lionの新機能

2011年07月25日 12時00分更新

文● 海上忍

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フルスクリーンアプリ

 アプリケーションがフルスクリーン表示に対応、という新機能は、OS X Lionの操作性に大きな影響を与えている。「他にジャマされずデスクトップ全体を使える」という利点もあるだろうが、それはどちらかと言えばアプリケーション開発者側の事情。ユーザービリティの観点からは、Mission Controlの仮想デスクトップのひとつとして扱われることのほうが大きい。

フルスクリーン表示に対応したアプリのウインドウ右上には、このようなボタンが配置されている

 フルスクリーンに対応する標準アプリケーションは、Safariやメール、iCal、Photo Booth、プレビューなど多数あるが、すべてがサポートしているわけではない。アドレスブックやスティッキーズのように、他のアプリケーションとともに表示したほうが好都合なものは、フルスクリーン対応であることを示すボタンがウインドウ右上に見当たらない。

フルスクリーンモードのSafari。横幅800ピクセルを前提にデザインされているウェブサイトが多い現状では、このように表示スペースを持て余してしまうかも。ちなみに、アップルのウェブサイト(右)はセンターに表示される

 フルスクリーン表示の効果だが、諸手を上げて賞賛することは難しい。確かに、小さなポップアップウインドウを含めすべての新規ウインドウがタブとして作成されるようになるSafariは、整然とした画面で作業できるようになるが、一部の機能拡張に互換性の問題が生じている(ツールバー常駐型の「Twitter for Safari」は動作しなかった)。メールも、HTMLメールは読みやすくなったが、Finderウインドウを重ねて表示できないうえ、新規メッセージ作成画面も動かせないため、Finderからドラッグ&ドロップでファイルを添付、という当たり前の処理ができなくなっている。

フルスクリーンモードのアプリケーションはひとつのデスクトップを専有するため、Mission Controlはタスクスイッチャー的な役割を合わせ持つことになる


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