鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第38回
3Dとゲームに夢中になる喜びをあなたにも!!
ゲーマーのための極上テレビ「REGZA 26ZP2」(後編)
2011年07月21日 12時00分更新
2D→3D変換機能がない点に注意
メリット・デメリットの話に引き続くが、機能面における26ZP2の唯一といっていい不満を挙げよう。それは「2D→3D変換」機能がないことだ。
2D→3D変換は、あくまでも現在のコンテンツ不足を補う機能であり、将来的にはなくてもいい機能となるだろう。しかし、個人的には「いままでにプレーしてきた2Dのゲームや映画作品を3D化して再び楽しもう!」なんて、胸をワクワクさせていたのも事実なので、やはり備わっていてほしかった機能だ。
2D→3D変換は、32V型ならば他社の3Dテレビには備わっているし、少しサイズは小さくなるが、3D表示対応のPCディスプレーでもその機能を備えているものもある。2D→3D変換機能を重視するならば、そういった機種も検討しよう。
シャッター式より目の負担が小さい
不満はこれくらいにして、3D映像の印象をまとめよう。適正な視聴角度の調整を済ませれば、クロストークはほとんど気にならない。皆無ではないのは、アクティブシャッター方式の3Dテレビと同じだ。
明るさの低減やチラツキ感が少ないため、目の負担が小さいことも実際によく体感できた。ちなみに、「コール・オブ・デューティ ブラック・オプス」を連続で12時間ほどプレイ※してみたが、ちょっと疲れ目を感じた程度で、翌日目が真っ赤に充血していたなんてことはなかったので、やはりゲーム派の人には偏光メガネ方式がおすすめだ。
※あくまで筆者個人の実体験に基づく記述です。絶対にマネしないでください
「トロン・レガシー」など、本機のために買い揃えたBlu-ray 3Dソフトを見まくったが、画質的な満足度が高いこともあり、サイズの小ささを感じずに映像に没入することができた。
2Dでの視聴では、さすがに画面が小さいことを意識しがちだったのだが、3Dになると案外画面サイズは気にならなかった。やはり3Dソフトの方が没入度が高いのだろう。
当然ながら、3Dテレビならば小画面で十分などと言うつもりはなく、3Dだからこそ画面が大きければ大きいほど没入度も増すだろう。だが、「小画面3Dなんてナンセンス」ではないこともよくわかった。
ちなみに、ゲームで言えば、先ほどの「コール・オブ・デューティ ブラック・オプス」はおそらく今後は、50V型であっても2Dのプラズマテレビでプレイすることはないだろう。今後購入するゲームも3D対応であるかどうかが確実に選択肢になりそうで困っている。
なにが違うかと言えば、画面の向こう側で展開していた世界に一歩足を踏み入れた感覚、これに尽きる。ポリゴンで構成された世界の位置関係が把握しやすいことはプレイの助けにもなるが、それ以上に「そこに居る感じ」を味わえた。
同じく3D対応の「グランツーリスモ5」では、筑波サーキットでの走行に感激した。見た目のコースの広さ、特に3Dでリアル度が格段に増す高低差などが、かつてバイクで筑波サーキットを走行した時の感覚に極めて近かったからだ。これはマジで走行練習になるかもしれない。
F1の世界では、若手レーサーほど自分の知らないコースをゲームで練習するようだが、それはちゃんと効果があると実感した。というわけで、レーサーは3D対応ゲームで練習することをオススメしたい。ゲームメーカーは宣伝を兼ねてスポンサードするべきだと思う。
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