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長~く使える極上のPCケース2011 第3回

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長~く使える極上のPCケース2011【シルバーストン編】

2011年07月20日 12時00分更新

文● 宇野 貴教

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TJ08 Evolution (TJ08-E)

●URL:http://www.silverstonetek.com/product.php?pid=303&area=jp
●実売価格:9980円前後

オフィスでも使えるシンプルで飾り気のないデザイン。ミニタワーなので高さも抑えられている

micro ATX専用の高性能ミニタワーケース

 TJ08 Evolutionは、micro ATX向けのミニタワーケースだ。micro ATX向けケースはコンパクトで必要スペースが少なくて済むが、十分な拡張性と冷却性を兼ね備える上級者向け製品が少ない。また、搭載できる電源ユニットも低容量なものが多く、ミドルスペック以上のPCにはあまり向いていない。本製品はそうした弱点を補い、上級者でも満足できるスペックを盛り込むことが可能な仕様となっている。

フロントとトップの両ファンに防塵フィルターを搭載。いずれもケースカバーを閉めたままでフィルターの清掃ができる

防塵フィルターの上にあるのはフロントファンの回転数変更スイッチ。これで700rpmか1200rpmに変更可能だ

CPUが下になるユニークな内部構造

 まず一見して驚くのが外観だ。5インチベイはmicro ATX向けケースでよく見られる縦方向ではなく、横向きのまま取り付けるタイプで、しかも2基が用意されている。その下には巨大な通風口が空いており、普通のミドルタワーケースの高さを2/3ほどにしたイメージである。micro ATX向けケースとしては、かなり横幅のある大きめのサイズと言えるだろう。

フロントのほとんどがファンの通気口で占められている。ケースの下2/3に風が当たるほどの大きさだ

一見すると普通に見えるが、リアパネルの位置がケース下側にあるなど、一般的なケースとはレイアウトが大幅に異なる

 micro ATX向けケースで頭を悩ませる電源ユニットだが、本製品は奥行き160mmまでという制限があるが通常のATX電源を利用可能だ。これにより、SFX電源などでは容量不足が心配になるようなミドルクラス以上のビデオカードも運用でき、十分な性能を持つゲーム向けmicro ATXマシンを組み上げられる。

サイドパネルは左右ともフラットな作りで通気口は存在しない。フロントパネル脇にフィルターにアクセスするためのスリットが見える

マザーボードは、通常とは逆の右サイドパネルを開けてアクセスする。CPUがケース下に位置するユニークなレイアウト

 また、拡張カードの直線上にはベイはなく、奥行きをフルに使えるためハイエンドビデオカードも利用可能だ。搭載可能なカード長は未記載だが、計測したところ外部電源ピンの位置にも左右されるが330mm程度のカードなら問題なさそうだ。

ひときわ存在感のあるフロントファンのサイズは180mm角とビッグサイズ。ファンのすぐ前に3.5インチシャドウベイが配置される

カバーをすべて取り払ったところ。こうしてみるとフロントファンの巨大さがよくわかる。リアファンは120mm角でオプションとなる

 ドライブベイはオープンベイが5インチ×2、3.5インチ×1、シャドウベイが3.5インチ×4、2.5インチ×1で合計8基を装備する。これだけあればRAIDの運用も可能で、ミドルタワーに匹敵するストレージ性能を実現できる。

フロントファン下にSSD用として2.5インチシャドウベイ1基を装備

3.5インチシャドウベイは4基とミニタワーとしては十分な数を確保する。フロントファンのすぐ後ろに設置するので冷却も問題ない

 micro ATX向けケースという視点で見ると、性能面では満足度の高い製品と言えるだろう。ATXマシンから移行して、PCをコンパクトにしたくなるような魅力のあるケースである。特に一時期流行したキューブ型PCの拡張性や冷却に苦労した経験のあるユーザーにオススメしたい。キューブ型と比較するとかなり大きいが、そのかわりに計り知れないほどの自由度を得ることができるからだ。

大型CPUクーラーを支え、脱落を防ぐCPUクーラーホルダーを搭載している。他のケースでは見たことがないユニークなギミックだ

(次ページへ続く)

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