TJ08 Evolution (TJ08-E)
●URL:http://www.silverstonetek.com/product.php?pid=303&area=jp
●実売価格:9980円前後
micro ATX専用の高性能ミニタワーケース
TJ08 Evolutionは、micro ATX向けのミニタワーケースだ。micro ATX向けケースはコンパクトで必要スペースが少なくて済むが、十分な拡張性と冷却性を兼ね備える上級者向け製品が少ない。また、搭載できる電源ユニットも低容量なものが多く、ミドルスペック以上のPCにはあまり向いていない。本製品はそうした弱点を補い、上級者でも満足できるスペックを盛り込むことが可能な仕様となっている。
CPUが下になるユニークな内部構造
まず一見して驚くのが外観だ。5インチベイはmicro ATX向けケースでよく見られる縦方向ではなく、横向きのまま取り付けるタイプで、しかも2基が用意されている。その下には巨大な通風口が空いており、普通のミドルタワーケースの高さを2/3ほどにしたイメージである。micro ATX向けケースとしては、かなり横幅のある大きめのサイズと言えるだろう。
micro ATX向けケースで頭を悩ませる電源ユニットだが、本製品は奥行き160mmまでという制限があるが通常のATX電源を利用可能だ。これにより、SFX電源などでは容量不足が心配になるようなミドルクラス以上のビデオカードも運用でき、十分な性能を持つゲーム向けmicro ATXマシンを組み上げられる。
また、拡張カードの直線上にはベイはなく、奥行きをフルに使えるためハイエンドビデオカードも利用可能だ。搭載可能なカード長は未記載だが、計測したところ外部電源ピンの位置にも左右されるが330mm程度のカードなら問題なさそうだ。
ドライブベイはオープンベイが5インチ×2、3.5インチ×1、シャドウベイが3.5インチ×4、2.5インチ×1で合計8基を装備する。これだけあればRAIDの運用も可能で、ミドルタワーに匹敵するストレージ性能を実現できる。
micro ATX向けケースという視点で見ると、性能面では満足度の高い製品と言えるだろう。ATXマシンから移行して、PCをコンパクトにしたくなるような魅力のあるケースである。特に一時期流行したキューブ型PCの拡張性や冷却に苦労した経験のあるユーザーにオススメしたい。キューブ型と比較するとかなり大きいが、そのかわりに計り知れないほどの自由度を得ることができるからだ。
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