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長~く使える極上のPCケース2011 第2回

読者プレゼントあり

長~く使える極上のPCケース2011【クーラーマスター編】

2011年07月19日 12時00分更新

文● 宇野 貴教

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Silencio 550

●URL:http://www.coolermaster.co.jp/product.php?product_id=6704
●実売価格:1万1980円前後

大きな開口部がなく、いかにも静かそうな外観のミドルタワーATXケース

静音ユーザーのための特化モデル

 クーラーマスターのケースはゲーマー向けケースといったハイエアフローの冷却仕様のモデルが多いが、この「Silencio 550」は静音ユーザーに焦点を合わせたミドルタワーケースとなる。クーラーマスターらしく、静音重視でもしっかりとしたエアフロー、大型ビデオカードに対応する拡張性など、ハイエンドユーザーにも対応できるスペックになっているのが特徴だ。

光沢のあるフロントカバーを開けると、5インチベイと吸気ファンが姿を表す。カバーの裏側には吸音シートが貼られている

拡張スロットは7つ。水冷クーラー用のチューブ穴は、拡張スロットの右横だけでなく、リアファンの上にも1つ用意されている

フロントパネルからフィルターにすぐアクセス

 フロントパネルは光沢のあるピアノブラックで開閉式の全面カバーになっており、5インチベイのアクセスにはこのカバーを開ける必要がある。フロントカバーの裏側には吸音シートが貼られ、HDDや光学ドライブなどのストレージとフロントファンの音を効果的に消音する仕組みだ。
 また、フロントファンのフィルター交換時には、フロントパネル全体を外す必要はなく、このカバーを開くだけでアクセスできる。こまめにフィルター掃除をしたい人には便利な仕様だ。

フロントファンは120mm角ファン1基。その下に120mm角ファンを1基増設できるようになっている

フロントファンのフィルターは容易に取り外せる。こまめにフィルター掃除をしたい人にはありがたい設計だ

 標準装備のフロントファンは120mm角ファンが1基だが、追加用120mm角ファンのスペースが用意されているため、フィルターも2つ用意される。フロントファンの回転数は800rpmの低速回転タイプで風量は少なめだが、ファンを追加することでエアフローを大幅に強化可能だ。静音ケースであるが、追加ファンの性能次第で冷却寄りにも対応できることになる。
 5インチベイは3基用意されるが、その中の最下段には3.5インチHDDをそのまま着脱できる「SATA X-doc」が搭載されている。マザーボードのSATAポートが対応していればホットスワップも可能だ。

SATA接続の3.5インチHDDをフロントからそのまま着脱できる。HDDを差した状態でもフロントカバーは閉じられる

フロント上部のアクセスポート。USB3.0はもちろん、SDカードスロットを搭載しているのがポイントだ

3面吸音シートで騒音と振動を軽減

 サイドパネルを開けるとまず目に日込んでくるのは、パネルに張られた吸音シートだ。フロントカバー裏同様にスポンジのような素材をしており、パネルの内側ほぼ全域がシートで覆われている。これは右サイドパネルも同様で、フロントと両サイドの3方向で吸音加工が施されているわけだ。PCの音を可能な限り減らしたいという人には、魅力的な仕様となるだろう。

電源ユニットが底面配置なので、マザーボードのCPU周辺は大きくスペースが開いている。マザーボード裏にケーブルを通す機構も採用されているので、スッキリとしたレイアウトを構築できる

パネルに張られた吸音シート。フロントパネルと右サイドパネルはフラットな吸音シートが貼られているが、左サイドパネルは写真のように凸凹がつけられており、吸音効果を増している

 3.5インチシャドウベイは4基+3基の2ユニット構成で、4基のユニットは取り外しが可能だ。取り外し時には装着可能な拡張カード長が281mmから400mmへと大幅に拡大し、最上位のハイエンドビデオカードにも対応可能な余裕ができる。延長線上のフロントファンを外せばさらに27mmほど余裕ができるが、現在のビデオカードを考えると400mmあればまず不足することはないだろう。

5インチベイは3基だが、最下段には3.5インチHDDをそのまま着脱できる「SATA X-doc」が搭載されている。3.5インチシャドウベイは4基+3基の2ユニット構成

ビデオカードの長さは281mmまで。3.5インチのシャドウベイを取り外すことで、収納可能な長さが400mmへと大幅に拡大する

 電源ユニットは下配置タイプで、電源専用の吸気口が底面に用意されている。このため、マザーボードのCPU周辺は大きくスペースが開いているのが特徴的だ。流行のマザーボード裏にケーブルを通す機構も採用されているので、スッキリとしたレイアウトを構築できる。
 ただ、リアファンは800rpm静音タイプの120mm角ファン1基でファン増設もできず、排気が少々心もとない感がある。冷却力アップを検討する場合は、ファン交換で排気力の増強が必要になるだろう。

電源ユニットは下配置タイプで、電源専用の吸気口が底面に用意されている

リアファンは800rpm静音タイプの120mm角ファン1基のみ。増設はできないため、冷却力をアップするならファンを交換するしかない

 静音特化モデルであるが、クーラーマスターらしく冷却や使い勝手にも配慮されたバランスの取れたケースという印象だ。ミドルレンジクラスのスペックなら、十分な静音性と冷却性能をキープしつつ運用可能だろう。ハイエンド仕様で使うには排気力がウィークポイントになるので、この部分のパワーアップを視野に入れておきたい。

読者プレゼント

 今回検証で使用したPCケース3台を、抽選で各1名様にプレゼントいたします(応募締め切り:2011年7月31日)。
 なお、製品は編集部で検証および撮影で使用したものになります。新品ではありませんので、破損、傷などによる苦情、返品、交換は編集部、メーカーともに受け付けられませんのでご了承ください。

 プレゼント応募ページはこちら

プレゼント提供:クーラーマスター

【機材協力】

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