acubic M20
●URL:http://www.abee.co.jp/Product/CASE/acubic/M20/index.html
●実売価格:2万4980円前後
ハイスペック志向のキューブ型ケース
一昔前にキューブ型ケースを用いた小型PCが大流行した。最近はケース、マザーボードともにラインナップが豊富になったこともあってメディアに大きく取り上げられる機会は減ってはいるが、コンパクトなPCを求める自作ユーザーに高い需要がある。acubic M20はキューブ型ケースの中でもハイスペック志向のユーザーを対象とした製品だ。
奥行きが短く立方体に近い
本体サイズは229(W)×229(H)×249(D)mmで、対応マザーボードはMini-ITXのみ。キューブ型ケースとしてはやや大きめだ。外板はAbeeお得意のアルミニウム合金製で、厚みは2.0mmと3.0mmの組み合わせで形成されている。角に丸みを持たせたランドシェイプやショットブラスト加工により、アルミの質感を活かしたフォルムとデザインに仕上がっている。
カラーバリエーションが豊富で、直販モデル限定カラーを含めると9種類の色が選べるのも特徴。特にピンク、ブルー、グリーンの3色は、PCケースには珍しいカラフルな色といえる。
通気口は両サイド下部にエアホールがあり、吸気用としては十分なすき間がある。これに加え、フロントに防塵フィルター付きの120mm角ファンを搭載。通気口もフロントパネル下部の見えない位置に確保する。また、底面とリア全体にエアホールがあり、ここからも吸排気できる。底面は直上にマザーボードが載っているため通気性は悪いが、少しでも空気が動くルートを確保することでホットスポットができにくい仕組みだ。
CPU直上に電源ユニットを配置
内部構造は底面にMini-ITXマザーを載せ、CPUのすぐ真上に電源ユニット、さらにその上に光学ドライブなどの5インチベイデバイスが位置する。電源ユニットは奥行き約160mmの制限があるが通常のATX電源が搭載できるため、省電力タイプに縛られない柔軟なパーツ構成が可能だ。ただ、奥行きの余裕はあまりなく、エアフロー確保などを考慮するとなるべく短めの電源でかつプラグインタイプのものを選択したい。
気になるのはCPUと電源ユニットの位置関係で、ここの高さはリアパネル+10~20mm程度しか余裕がなく、CPUクーラーは薄型タイプのものしか搭載できない。ここは注意すべきポイントだろう。ただ、ファンが底部に付いているタイプの電源ユニットだと、CPUのすぐ真上にこのファンが位置することになる。低電圧タイプのCPUと組み合わせてCPUクーラーのファンレスにチャレンジするのも面白いかもしれない。
拡張カードは200mmまでに対応
拡張カードは約200mmの長さまでをサポートする。この長さがあれば外部電源コネクタの位置にもよるが、ミドルレンジクラスのビデオカードも選択できるだろう。シャドウベイは3.5インチと2.5インチをそれぞれ1基ずつ用意。搭載場所はサイドに立てるようにして設置する。ベイの数が少ないので、ストレージはなるべく大容量のものを選びたい。
アルミをふんだんに使い美しく仕上げているため、実売価格は2万5000円前後とかなり高めだが、これだけ高級感を前面に押し出した作りをしているキューブケースは多くない。リビングなど周りとの調和を重視したい人にオススメだ。拡張面も長めの拡張カードが使えるなど魅力的な部分が多く、ミドルスペックで長く使うことを想定しているユーザーにも向いている。
読者プレゼント
今回検証で使用したPCケース3台を、抽選で各1名様にプレゼントいたします(応募締め切り:2011年7月31日)。
なお、製品は編集部で検証および撮影で使用したものになります。新品ではありませんので、破損、傷などによる苦情、返品、交換は編集部、メーカーともに受け付けられませんのでご了承ください。
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