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痛車でラリー! メロンブックスインテ2年目の挑戦 第5回

九州は宮崎でメロン号、ついにグラベル完走!

2011年06月20日 22時46分更新

文● 中村信博、写真● 中島正義、うえのふみお

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 全日本ラリー選手権2011、第2戦「久万高原ラリー」(愛媛県)でリタイヤを喫してしまった、メロンブックスラリーチャレンジ(MRC)。イベントを通して好調を維持しながら、グラベルイベント初完走が目前にせまったところでのリタイヤだっただけに、今回はひときわ悔しい!

 グラベル初完走はお預けになってしまったが、1日目にデイポイント1を獲得していたおかげで、かろうじてシリーズランキングではクラス2位を確保している。当初の計画では、ここで1ヵ月間お休みを取ってマシンメンテナンスに充て、第4戦・福島に参戦することを予定していた。だが、震災の影響により福島戦の縮小開催が決定され、獲得ポイントの減少も予想されたことから、急遽予定を前倒しして第3戦・宮崎に参戦することになったのである。しかし、これは2つの難題を同時にクリアしなければならないという、予想以上に長く険しい道のりだったのだ。

今回の九州行は、マイナーな四国ルートから。高松道~松山道と乗り継ぎ、豊予海峡に細長く突き出た佐多岬半島を西へ。途中、あちこちに風力発電の風車が並んでいた。佐多岬は日本有数の風の強い場所で、風力発電にはもってこいの土地なのだ

 ひとつは、予定していなかった3戦連続での出場となったことで、マシンのコンディション面に不安が残ってしまうこと。そしてもうひとつが、MRCにとって宮崎戦は初めてのイベントで、手元に情報がまったくなかったこと。しかも、いきなり参戦が決まったため、情報収集がほとんどできなかったことも大きい。マシンコンディションの不安に加えて、イベント情報の不足。MRCはまさに暗中模索の状態で、「グラベル初完走」そして「上位入賞」という2つの目標に挑戦することになったのだ。

 5月20日、午後5時。宮崎県美郷町の南郷農林業者トレーニングセンターに設置されたサービスパークに到着。それにしても本当に遠かった! 筆者の住む大阪からだと、北海道・帯広がもっとも遠い開催地だが、途中にフェリーもしくは飛行機での移動を必ず挟まなければならないぶん、運転している時間はそれほどでもない。しかし宮崎の場合は、クルマのみで行ける一方、途中から高速道路が通っていない場所を通るので、体感的には北海道の倍以上もクルマを運転している感覚になってしまう!

佐多岬半島の先端近くにある三崎という小さな港から、国道九四フェリーの小型船で九州・佐賀関へと渡る。1時間ばかりの船旅だけど、わずかでも休めると疲労度が大きく違ってくる。これ、長距離ドライブのポイントね!

 今回のイベントでは、MRCはメロンブックス・インテグラ(メロン号)以外にも、もう1台のマシンのサービスを担当する。2008年、筆者とともに全日本ラリー選手権のJN-1クラスに出場し、ともにクラスチャンピオンを獲得したMRC2008ドライバー・廣瀬康宏選手が、GC8インプレッサで久しぶりに全日本へと帰ってきたのだ。とりあえず今回は勝負度外視で、ひさしぶりの全日本イベントを楽しんでみたいとのことだったけど、古い型のGC8インプレッサでどこまで成績を伸ばすことができるのか……?

午後5時、雨のぱらつくサービスパークに到着。公式車検を前に、2台のマシンが準備に追われていた

MRC2008ドライバー廣瀬選手が、久々にJRCの舞台へ! 廣瀬選手のマシンは、練習車でもあるGC8インプレッサ。練習ではいろんな走り方を試して腕を磨いているので、せっかくの貴重なクーペボディがボロボロ……

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