スマートフォンやタブレットの普及とともに、電子書籍が脚光を浴びるようになってきた。電子書籍自体はケータイでも提供されていたが、スマートフォンのほうがずっと画面が大きく読みやすい。
電子書籍を販売するサービスはスマホ上にはいろいろあるが、今回紹介するのはキャリアが運営している電子書籍サービスだ。まずは電子書籍ストアの使い勝手から見ていこう。
3キャリアの電子書籍ストアは大きく違う
iPhoneなどと異なり、電子書籍ストアにはGoogle純正ストアといったものは特にない。そのためケータイ会社は電子書籍アプリをプレインストール、もしくはアプリへのショートカットを用意している。今回取り上げるのは、NTTドコモや大日本印刷などの共同出資による会社が運営する「2Dfacto」、auの「LISMO Book Store」、ソフトバンクモバイルの「ソフトバンクブックストア」の3サービスだ。端末によっては他にもプリインストールアプリとして「eBookJapan」や「ビューン」、「TSUTAYA GALAPAGOS」などの電子書籍サービスが用意されている。
まず前述の3サービスを比較すると、以下のようになる。
ドコモ「2Dfacto」 | au「LISMO Book Store」 |
ソフトバンク 「ソフトバンクブックストア」 |
|
---|---|---|---|
販売書籍数 | 10万点 | 2~10万点 | 20万点以上 |
カテゴリ/ジャンル数 | 4カテゴリ/23ジャンル | 5カテゴリ/44ジャンル | 4カテゴリ/39ジャンル |
ケータイ支払 | ○ | ○ | ○ |
ポイントサービス | ○ | ○ | × |
安売/特売 | ○ | ○ | ○ |
試読 | ○ | ○ | ○ |
対応機種 | ドコモのAndroid端末/電子書籍端末(iPhone/iPad/PC) | auのAndroid端末(一部除く)/電子書籍端末 | ソフトバンクのAndroid端末(一部除く) |
販売書籍点数はリリースでの数値をそのまま記載している。2Dfactoは今春までに10万点を用意としており、その後も増え続けているはずだ。LISMO Book Storeは2011年度中に10万点を目指しているので、現在着々と増えている段階だろう。ソフトバンクブックストアの場合はすでに20万点以上。3社とも数字的には十分だ。
本の数が充実していることもあって、カテゴリ/ジャンル数も細かい。「4カテゴリ/23ジャンル」といった表記は、大きく分かれたカテゴリが4つあり、そこからさらに23のジャンルに分かれるという意味だ。さらに細かく3階層目もあるが今回は省略した。
もっともカテゴリは細かく分かれているものの、一冊も書籍がない、もしくは一冊しかないといったカテゴリもあったので、まだカテゴリごとに充実具合の偏りがあるようだ。
ケータイ料金と合算した支払いは3社とも対応。ポイント付与はドコモとauで用意されていた。ポイントを使って購入も可能だ。「安売」や「特売」があるのも嬉しい。特定の書籍だけの場合もあるが、電子書籍は実際の書籍よりも100円ほど安いケースが多いようだ(文庫の場合)。また後述するが、1巻を複数に分けてさらに入手しやすくしている場合もある。試読はさすがに3社とも対応。書店で内容を確認できない電子書籍サービスでは必須といえるかもしれない。
対応機種については「?」と思われた人も多いだろう。その点も含めて各ストアの詳細を見ていく。
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