スマートフォンユーザーの
顧客満足度向上が今のドコモの課題
「ワイヤレスジャパン2011」ではキャリア各社のトップによる基調講演が行なわれた。
最初に登壇したNTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏は、改めて東日本大震災への対応について語ったのち、現在のドコモの大目標として「お客様満足度の向上」を挙げた。
第三者機関による満足度評価で、国内キャリアの中で1位を獲得したドコモだが、スマートフォンについては「コールセンターに繋がりにくい。十分な回答が得られないという声もあった」との評価もあり、今後はコールセンターの充実やスマートフォン対応への注力でこの分野でもトップを目指す。
夏モデルについてはすでに発表会も行なわれているが、計9モデルが登場する。「選べる」「使える」「楽しめる」がキーワードとし、より広いユーザーにアピールするとともに、テザリングやSIMロックへの対応など、全方位的に機能やサービスへの対応を強化する。
しかし、フィーチャーフォンからの移行で課題となるのが、iモード端末で利用できたサービスへの対応だ。夏モデルでは「iチャネル」、また今後「iコンシェル」に対応予定だが、コンテンツの課金にもAndroid端末は利便性に欠ける。これについても、今冬を目処に月額制の課金システムをスマートフォンに導入する予定だ。
スマートフォンの普及とともに課題となるのが、ネットワークの増強。これに対し、ドコモはXiエリアの拡大や動的な通信速度制御で対応する。ドコモは他社よりいち早くLTEを用いた「Xi」をサービスインしているが、さらに次世代のLTE-Advancedもすでに視野に入れている。LTE-Advancedでは下り1Gbps/上り500Mbpsを目標に2015年の開発完了を目指す。すでにテストは開始しており、屋外で下り600Mbps/上り200Mbpsの速度を確認したという。
山田社長は最後に「2010年からの10年はモバイルを核とした総合サービス企業として活動していきたい」とアピール。携帯電話に留まらず、新しい事業への拡大に意欲的な姿勢を見せて、講演を締めくくった。
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