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日本市場でも今後積極的にアピール

ファーウェイが日本での戦略発表 日本独自の端末も出る?

2011年05月24日 20時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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 ファーウェイ・ジャパン(華為技術日本)は24日、都内で端末事業に関する説明会を開催した。

ファーウェイ・ジャパン チン氏

 同社は、ドコモ/au(KDDI)/ソフトバンク/イー・モバイルの4社に端末を提供している。従来はイー・モバイル「Pocket WiFi」などのデータ端末が主だったが、世界的にはスマートフォンにも注力している。なお、基地局/インフラ事業ではEricssonに続く、世界2位である。

 ファーウェイ本体の設立は1988年。通信機器の専業メーカーで、元々は電話の交換機を製造しており、その後、無線事業にも参入している。2010年度の売上規模は約1852億元(約2兆3000億円)。世界の人口の1/3に通信環境を提供しているという。日本法人は2005年の設立で、現在はすでに250人以上の社員を抱えるとともに、重要拠点のひとつとして、R&Dセンターも設置している。

1988年に電話交換機からスタートして、通信機器の専業メーカーとして成長してきたファーウェイ。現在もキャリア向けのソリューション事業が中心で売上高は2兆円を超えている

 今回登壇したファーウェイ・ジャパン 端末本部 端末営業統括部 統括部長のチン・ヨウ(沈 燁)氏によると、そのR&Dセンターには2つの目標があるという。1つ目は日本市場向けの商品企画。4キャリアとの関係がある中で、キャリアサイドのニーズへの対応を本社に回していたのではすべてに応えることは不可能であるとのこと。もう1つは部材メーカーなどとの関係や情報収集。日本には優れたコンポーネントがあるため、それをいち早く発掘して本社に情報を上げていく役割を担う。

日本にもR&Dセンターを設立するなど、重要拠点として位置づけられている。今後はコンシューマー向けにもファーウェイブランドを確立していく

 実際に日本向けに端末を提供し始めた当初は、海外向けモデルを周波数帯だけ合わせてリリースしていたのが現実で、厳しい評価を受けたこともあったという。しかし現在では、海外モデルと同じ外観でもかなり深い部分までカスタマイズを行なっており、日本独自の開発も可能であるという。

「スマートフォンはチャンス」とのことで、中国/アメリカですでにヒット商品を生み出している。日本も4キャリアに製品を導入している

 さて、気になるのは今後日本市場でリリースされる端末についてだ。これについては「日本市場は特殊な需要があったのは事実」としつつも、「ここ数年で少しずつ成果を上げられている。日本が特殊だから敬遠するのではない」と発言。「具体的な製品については何も言えないが、今年後半以降、新製品をリリースできるタイミングを楽しみにしてほしい」と今後に含みを持たせた。

 会場には日本の4キャリアに提供している端末のほか、グローバルモデルについても参考展示されていた。7型のタブレット端末「IDEOS S7 Slim」のほか、QWERTYキー付きの「U8300」、ローエンドスマートフォンとして中国で100万台が出荷されたという「C8500」などが見られた。

auの夏モデル向けにフォトフレームやデータ端末をリリースすることで、日本の4キャリアすべてに端末を提供することになった

会場にはグローバルモデルも展示されていた

U8300はアジアを中心に提供されているQWERTYキー付きAndroid端末。感圧式パネルでスペック的には限定的だが、キャッチーなカラーとお手頃価格で人気だという

こちらは7型のAndroidタブレット「IDEOS S7 Slim」


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