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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第199回

デジタルフィルタで一風変わった猫写真

2011年05月13日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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少し現実離れした写真も撮れる

言葉では説明しづらい「ドラマチックトーン」。んーん、ドラマチック。なんか意味深(2011年4月 オリンパス XZ-1)

言葉では説明しづらい「ドラマチックトーン」。んーん、ドラマチック。なんか意味深(2011年4月 オリンパス XZ-1)

 アートフィルタでもうひとつ。一部で「世紀末フィルタ」なんて言われることもある「ドラマチックトーン」。

 何が世紀末っぽいのかよくわからんけど、「明るくさわやか」とは真逆の、意味深な写真になる。

露出を変えて複数枚撮影して合成するHDR。効果を極端にかけるとこんな非現実的な写真になる(2011年4月 ニコン P300)

露出を変えて複数枚撮影して合成する「HDR」。効果を極端にかけるとこんな非現実的な写真になる(2011年4月 ニコン P300)

 今度はニコンのコンデジ「P300」が持つ「HDR」モードで撮ってみる。HDRって効果を極端に誇張してかけると、かなり特殊効果な写真になるのだ。わざとHDRを強くかけてみるのも一興だ。

 そして、この手のフィルタで欠かせないのが、「トイカメラ風」や「レトロ風」。周辺光量を落としてやや濁った色にしてノスタルジックな風合いにしてくれる。だから、こんな黄昏た写真にしたいときにいい。

「トイカメラ風」で撮るとノスタルジックな感じ。黄昏感を出すためにあえて後ろ姿を(2011年3月 キヤノン Powershot SX230IS)

「トイカメラ風」で撮るとノスタルジックな感じ。黄昏感を出すためにあえて後ろ姿を(2011年3月 キヤノン Powershot SX230IS)

 最後に、うちの「かふか」の写真を。逆光+ソフトフォーカス系は猫をふんわり撮りたいときに使えそうですな。カメラはペンタックスのデジイチ「K-r」。

逆光でソフトフォーカスするとふわっとした感じに(2010年11月 ペンタックス K-r)

逆光でソフトフォーカスするとふわっとした感じに(2010年11月 ペンタックス K-r)

 こういうデジタルフィルタって嫌う人もいるし、やりすぎると「それは写真の範疇を超えてるだろ」と思うこともある。

 だけど、デジタル時代の写真の幅広さの表われでもあり、この猫をこんな雰囲気で撮りたい、と思ったとき、それを実現してくれるフィルタがあれば、使ってみるのも乙なものである。


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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』(MdN)、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫。2010年4月27日発売)。Twitterアカウントは@ogikubokei。ときどき猫動画をアップするYouTubeのアカウントもogikubokei



*次回は2011年5月20日掲載予定



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