このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

ライティングの基本はもちろん、ムービー変換も大幅にパワーアップ

「Toast 11 Titanium」を徹底レビュー!

2011年05月16日 20時00分更新

文● 宮下英之、MacPeople編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
Roxio Toast 11 Titanium 【SPEC】
販売元●(株)ラネクシー 価格●1万7640円、1万9800円(HighーDef/ブルーレイディスクプラグイン同梱版) 備考●HD/BDプラグイン単体はロキシオショップで購入可能(価格:2625円)

http://www.runexy.co.jp/personal/ roxio_toast_11_titanium/

対応システム●OS X 10.5.8以上 対応機種●インテルCPUを搭載したMac

簡単操作でデジタルメディア自由自在!
パワフルなメディア統合アプリケーション

 動画変換や動画のアーカイブ機能を搭載したCD/DVDライティングソフトの最新版「Roxio Toast 11 Titanium」。最新バージョンではディスクの種類や役割を知らなくても目的の操作にたどりつける「アシスタント」メニューが追加されている。

Toast 11 Titanium

「アシスタント」メニューでデータ/ビデオ/オーディオなど目的を指定し、CDやDVDといった書き出しメディアを選ぶ

 基本的な書き込み操作は従来と変わらず、
  (1) ディスクやフォーマットを選択
  (2) 動画や音楽をドラッグ&ドロップで登録
  (3)「書き込み」ボタンをクリック
──という3ステップで実行できる。

 Toast 11ではCD/DVDに加え、データの書き込みやAVCHDムービーのアーカイブにBlu-rayディスクも利用可能。扱えるディスクはドライブに依存するため、DVD+RやDVDーRなどもドライブ次第で作成できる。さらにオプションのHD/BDプラグインを利用すれば、AVCHDやBlu-rayビデオのオーサリングも可能。ディスクに納めるデータやコンテンツは、メイン画面上部のタブで選択する。用意されているのは、「データ」「オーディオ」「ビデオ」「コピー」「変換」の5種類だ。

Toast 11 Titanium

書き込みたいファイルをドラッグ&ドロップで登録し、右下の「書き込み」ボタンでディスクを作成。「メディア」タブからは「メディアブラウザ」も表示でき、iTunesやiMovieデータの直接指定も可能だ

「データ」はパソコンで使うデータの受け渡しやバックアップなどが主な用途だ。主なファイルの書き込み形式は、Mac専用やMac/Windowsのハイブリッド、ISO9660形式などを指定できる。オーディオやムービーも含めて、あらゆるデータが書き込める。MacだけでなくWindowsなど異なる環境でも開けるフォーマットが用意されているため、簡単に相手に合わせられるのも利点だ。

 書き込みたいデータがディスクの容量を超えると、自動的に複数のディスクに分割してくれる機能も親切。例えば、バックアップでは、とにかくバックアップしたいデータをToast 11に登録してしまえば、あとはデータの位置を計算して複数に分割してくれる。

Toast 11 Titanium

3.85GBのデータを登録し、CDを選択したところ。右側の「オプション」にあるように6枚のディスクに自動的に分割される。データの圧縮や暗号化なども設定できる

「オーディオ」メニューでは、音楽CD/データCD/MP3CDを作成できる。面白いところでは、CDプレーヤーで再生できるうえに、動画や写真などのコンテンツも納められる「エンハンストCD」が作れる点だ。これはパソコンで再生するときだけ動画や写真を見ることができるもので、市販のCDでも使われている。好きな音楽に加えて思い出の動画や写真を納めてもいいだろう。

 最も用途が多いであろう「ビデオ」メニューでは、DVDプレーヤーで再生できるDVDビデオをオーサリングできる。オーサリング方法は、メニューデザインを選び、ボタンの数やフォントサイズ/カラーなどでカスタマイズするだけ。用意されたメニューや自分で取り込んだ画像をメニューとして使用可能だ。またトリミングやチャプター設定などのクリップ編集機能も搭載している。もちろん前述のとおり、Blu-rayドライブとHD/BDプラグインがあれば自作のBlu-rayビデオディスクを作ることも可能だ。

Toast 11 Titanium

ビデオクリップの編集では、トリミングやチャプターを設定できる。読み込んだクリップを処理するため、元ファイルに手を加えない点がありがたい。なお設定内容をToastファイルとして保存すれば、あとでクリップの入れ替えといった再編集も可能だ

 動画ソースは、Mac内に保存された動画のほか、iMovieのプロジェクトやiTunesで管理しているムービー、さらにデジタルカメラやビデオカメラから直接ムービーを抜き出して利用することも可能だ。AVCHDビデオカメラの映像をそのまま保存できるアーカイブ機能は、未編集の元データを保存する用途に役立つ。

 ちなみに、見落とされがちだが、データ/オーディオ/ムービーのいずれの方法でも、データをイメージファイルとしても保存できる。仮想ドライブとしてマウントさせれば光学ディスクと同様にマウントされるため、ディスクの試し焼きや、光学式ドライブの使用によるバッテリーの消耗を抑えるといった用途も考えられる。

Toast 11 Titanium

「ファイル」メニューから「ディスクイメージで保存」を選ぶとディスクイメージとして保存可能。拡張子は「〜.toast」だがOS Xの標準機能でマウントできるため、ダブルクリックでCDやDVDのように扱える

「コピー」はディスクを複製する機能だ。著作権保護のないCD/DVD/Blu-rayであれば、いったんMacに読み込んだうえでディスクを入れ替えて複製できる。一度読み込んだ状態であれば空のディスクを入れ替えて複数のコピーも作成可能。また、2層式DVDを1層式DVDに移し替えるなど、容量が大きすぎる場合に圧縮して1枚のディスクに収める「Fit-to-DVDビデオ圧縮」機能もある。

 さらに、傷が入ったディスクからデータを読み出してコピーしたり、DVDビデオなどのイメージファイルをディスク化したり、Mac/Windowsそれぞれのディスクイメージを収めたハイブリッドディスクを作成したりといった、ユニークな機能も複数用意されている。

Toast 11 Titanium

動画のディスクイメージからコピーを作成する際に、圧縮して1枚のディスクに収める「Fit-to-DVDビデオ圧縮」は歴代のToastが備える代表的な機能。傷ついたディスクから読み取れるファイルを復元する「ディスクリカバリー」もいざというときに心強い

「変換」メニューでは、さまざまなムービーソースのフォーマットを変換できる。扱えるソースとしては、著作権保護されていないDVDビデオやイメージファイル、VIDEO_TS、パソコンで扱えるQuickTimeなどのムービー、オーディオ、オーディオブックなどがある。

 また、Toast 11では、ハードウェア名や動画共有サイトなど、書き出した動画を何で楽しむかを直接指定できる変換項目が用意されている。H.264やWMVといった書き出しフォーマットの知識がなくても、任意の再生環境を選ぶだけで最適なフォーマットに書き出せる。

Toast 11 Titanium

「プレーヤー設定」の「装置」に27種類の書き出し設定を用意。フォーマット自体はH.264やMPEG-4などだが、ハードウェアやサービスに最適な解像度やビットレートが各項目にあらかじめ設定されている


(次ページに続く)

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

ASCII.jp RSS2.0 配信中