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2011年版 新世代ウェブブラウザー対決 第3回

互換性と速さを追求したInternet Explorer 9の実力

2011年04月27日 12時00分更新

文● 山本雅史

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タブバーの位置をアドレスバーと統合
流行のタブドロップ・ドラッグ機能も

タブが多すぎて表示しきれないときは、タブ表示の左右に矢印アイコンが表示される

 IE9のタブは、アドレスバーの横に表示されるので、ここでもウェブページ以外のツールを表示するエリアを減らしている。これもまた同社のユーザー調査による、「8つ以上のタブを開くユーザーは10%未満」という結果に基づく改良だ。

 ただし、この状態でタブをたくさん表示しようとすると、アドレスバーや各タブの表示幅がどんどん小さくなってしまう。そこでタブをたくさん表示したいユーザー向けに、タブをアドレスバーの下の行に表示するオプションも用意されている。

ツールメニューから「別の行にタブを表示」(赤枠部)を選択すると……

アドレスバーの下1行がタブ表示エリアになる

 タブをドラッグしてIE9のウインドウ外に出すと、新たなIE9が起動してそのタブのウェブページが表示される点も新しい機能だ。また、IE9のウインドウが複数開いている状態で、あるIE9のタブをドラッグして、別のIE9にドロップすれば、タブをひとつのウインドウにまとめることも可能だ。これはFirefox 4.0やChrome 10でも実装されている、同様の機能と同じである。

タブをドラッグしてIE9外に持ち出すと、新しいIE9が起動されてタブが別ウインドウで表示される。流行のUIをIE9も採用している

 また、空白のタブを表示すると、ユーザーがよく見るサイトが一覧表示される機能も加わったが、Chrome 10以降のような各サイトのサムネイルは表示されない。

空白のタブを表示すると、よく見るサイトが一覧表示される。サムネイルが表示されないのは残念

ジャンプリストを使って
各サイトの機能に直接アクセス

 競合のウェブブラウザーとは違ったIE9の機能には、URLショートカットをタスクバーに登録する機能(ピン機能)がある。よく利用するウェブサイトを直接タスクバーに登録して、簡単にアクセスできる機能だ。

「ピン」機能でWindows 7のタスクバーにURLショートカットを登録。登録したウェブサイトのアイコンを右クリックすると、ジャンプリストが表示される

ピン機能を使って起動したIE9は、ボタンがウェブサイトのテーマカラーになる。また、ホームボタンの代わりに登録したURLに戻るファビコン付きボタンが戻るボタンの左に表示される

 とはいえこれだけでは、ピン機能もURLショートカットとほとんど変わらない。しかしIE9のピン機能では、ウェブサイトが独自の「ジャンプリスト」を用意できる点が、大きな特徴となっている。タスクバーに登録したウェブサイトのアイコンを右クリックすると、あらかじめウェブサイト側が登録しているコマンドメニューが表示されるのだ。

 例えばTwitterの場合、「New Tweet」「Message」「Mentions」などのコマンドが登録されている。ジャンプリストからすぐにツィートもできるわけだ。ただし、ジャンプリストにコマンドメニューを登録するには、ウェブサイト側で該当ページへジャンプリストに対応したHTMLコードを追加する必要がある。

TwitterはIE9のピン機能に対応している。ジャンプリストを表示すると、タスクとして「New Tweet」など機能が用意されている

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