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ネットが泣いたボカロ曲「ココロ」が舞台になるまで

2011年04月28日 12時00分更新

文● 広田稔

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新曲が少ない理由は
「ハードルが上がった」

── 話をトラボルタさん自身に戻して、そもそもボーカロイドを知ったきっかけは?

トラボルタP 2ちゃんねるのDTM板をたまに見てて、「MEIKO」(2004年発売)や「KAITO」(2006年)の段階でボーカロイドの存在自体は知っていたんです。でも、そのときはいまいちピンと来なかった。それがミクになったらスラスラ歌うようになって驚いた。


鏡音リン・レン

── それで曲を作ってみようと?

トラボルタP そうですね。ニコ動で盛り上がっていて面白そうだなと見ていたんですが、でもミクの声はちょっと可愛すぎてイメージと違ったんです。その後に発売された「鏡音リン・レン」のうち、リンのほうがパワフルボイスで「これだ」と。そこで参加してみようと思ったわけです。


── トラボルタさんが音楽に触れられたきっかけは何ですか?

トラボルタP 最初は親の影響ですね。親がビートルズなどの音楽を聞くのが好きで、幼稚園の頃から自然と自分も聴くようになりました。そのあとも聴く方が専門で、絵を描く方が好きでした。好きだったのは、Mr.Childrenやスピッツ、THE YELLOW MONKEYとか超普通のJ-POPですね。


── その頃に「売れ線」のメロディーが体に染み付いたのかもしれませんね。

トラボルタP ドラクエやFFなど、当時遊んでいたゲームの音楽の影響もあります。サントラとか買ってました。


── 初めて楽器に触れたのは?

トラボルタP 高校です。みんなギターを弾いてたので、マネして買ってみた。教則本を見ながら、「なごり雪」や「いとしのエリー」を演奏してました。その後、もっとちゃんとした歌本を手に入れて弾いてたら、自然とコードを覚えていた。じゃあ、このコード進行を使えば自分でも作曲できるかも、と。

 その後、テープ式の4トラックMTRで遊んだり、スーパーファミコンの「音楽ツクールかなで~る」でゲーム音楽を作ってたりしてました。


── 何かを作るのが好きなんですね。

トラボルタP 学校でも美術と技術が楽しみでした(笑)。


── 話がぐっと飛びますが、トラボルタさんは2009年は「トエト」、2010年は「ソラトバズ」といった感じで、1年に1曲しか出されてないですよね。その理由は?

トラボルタP 依頼モノの曲をいろいろ作ってましたね。あとはのんびりしてたり、バイクを買って乗ったり。曲も作っていましたが、なかなかいいのができずにボツばかり。自分の中でハードルが上がってしまったんです。その一方で、好きなものを作るのが基本だよなと思ったり。「ウケを狙いたい」、「ウケは関係ない」という気持ちの間で揺れています。


── 別名義で作ればよかったのでは?

トラボルタP しなかったんですよね。やってみたいとも思うんですけど。違う名前でポップな路線とか。今年は受け仕事ではなく、個人活動をメインでやっていこうかと考えているんですが、この段階でもいろいろあったりして。面白そうだと、「やりたいです」と言ってしまう自分がいる。でもなるべく新曲を多く発表したい気持ちなので、ニコミュの「ココロ」とともに、ぜひご期待いただければ。



「ココロ」上演スケジュール

会場 THEATRE1010(北千住)
公演期間 2011年4月29日(金・祝日)~2011年5月8日(日) 全8ステージ
出演 秦みずほ、小松美咲、仲村瑠璃亜、酒井治美、中川美樹/寺門文人、中島徹、大高邦広、鷲見亮、篠谷聖、池田純矢/米山雄太、高橋優太、百花繚乱、AD笠原、森戸宏明
料金 一般4500円(全席指定) / ネット1200円(ニコニコ生放送)
公式サイトはこちら

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