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ネットが泣いたボカロ曲「ココロ」が舞台になるまで

2011年04月28日 12時00分更新

文● 広田稔

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二次創作と一緒で
自由にやってほしかった

── 「ココロ」舞台化の話はいつぐらいから?

トラボルタP 「学園祭で舞台化したい」という話は、チラホラいただいてたんですよ。そんな中に石沢さん(脚本/演出の石沢克宜さん)のメールがあって、割と「いいですよー」みたいなノリで返事をしてしまった。しばらくしたらredjuiceさん(イラストレーター)のポスターが送られてきて、「あれ、コレはヤバイぞ」とようやく気がついたという。

今回のポスターも人気イラストレーター、redjuiceさんが手がける


── 当時は作曲に専念されていた?

トラボルタP そうですね。いつもどおりです。


── 舞台化について「俺も何か参加したい」みたいなのはなかったんですか?

トラボルタP いや、ないですねー。あらすじをもらって簡単にチェックはしましたが、あとはおまかせです。公演場所が水戸だったので、練習を見に行くこともなく本番を拝見させていただいて。

 コメディ要素も多いんですが、一方で真面目なシーンもしっかり作ってあって、最後まで飽きなかったです。その会場で初めて石沢さん本人にお会いしました。

脚本家・石沢さんのブログ。「ココロ」原曲が好きで舞台化を実現した熱さはいまだ健在


── それでもできちゃうんですね!(笑)

トラボルタP あんまり表に出るのが好きじゃないんですよね。当時は親しい人にも、ボーカロイドで曲を作ってるということを教えてませんでした。誰にも言わないほうが気楽でいいんです。でも、イベントで売るCDの段ボール箱が家に届いたことで親バレしました。


── 水戸公演の際、トラボルタさんの紹介はなかったんですか?

トラボルタP そういうのはナシで、とお願いしてました。裏方に回るのが好きなので、ひっそりしてました。できれば自分は謎のまま、盛り上がってるのを陰でこっそり見てるのが楽しいというか……。


── 今回の「ココロ」も基本的には同じ内容ですか?

トラボルタP ちょっと変わっています。今までは石沢さんの持ち出しで舞台をやっていましたが、今回はドワンゴさんのバックアップがあるので、多少(演出を)無茶な感じにもできる。せっかく公式っぽい感じなので、いろいろやろうということでした。


── ズバリ、ニコミュでの見どころといえば? 「俺の曲を聞け!」みたいな感じでしょうか。

トラボルタP リンちゃんの衣装と太ももですね。ボクの曲はうっすら聞いてもらえばいいです。


── (笑) 脚本にトラボルタさんは関わってない?

トラボルタP BGMを担当するくらいですね。ココロはニコ動に投稿した時点で自分の中で作り終えているので、石沢さんに好きに料理してほしい。二次創作と同じで、その人がやりたいように作ってもらえれば嬉しいです。逆に、「原曲がこうだから、こうじゃないといけない」みたいな遠慮はしてほしくないです。

「二次創作と同じで、その人がやりたいように作ってもらえれば嬉しいです」



(次ページに続く)



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