ISO 3200でも比較的きれいな画質
撮影感度はISO 160~3200相当まで設定できる。最高感度のISO 3200では、光量が不足気味の部分にノイズらしきものが見られるが、100%拡大して使用するのでなければ、あまり気にするほどではないと思われる。このあたりは映像処理エンジン「EXPEED C2」の恩恵かもしれない。
感度別撮影サンプル(日中)
感度別撮影サンプル(夜景)
シーンモード「逆光」設定時
HDR機能ONの状態での比較
裏面照射型CMOSの高速連写性能と、この映像処理エンジンを組み合わせた機能として「HDR(ハイダイナミックレンジ)」撮影機能がある。シーンモードで「逆光モード」を選択すると、メニューから「HDR」の機能を使用できるようになる。調整は3段階で行なえる。
実際には逆光でなくても、このシーンモードを選択すればHDR機能を使えるので、いろいろな条件でも試してみると面白いだろう。
マニュアル操作を手軽に楽しみたいユーザーに
実像式光学ズームファインダーを備えたフラッグシップモデル「P7000」や、光学36倍ズームレンズを搭載した「P500」などと違い、見た目にはS9100と変わらない。背面液晶モニターでフレーミングして撮影する、非常にオーソドックスなスタイルのデジカメだ。
しかしながら、オート撮影機能が充実した最近のコンパクトデジカメに対して、マニュアル操作ができるのがP300の特徴である。デジカメから写真撮影を始めたユーザーには面倒くさい調整機能も、フィルム時代からのユーザーにはたいした手間ではなかったりする。
そういう意味では、昔のフィルムカメラを扱うのと同じ感覚で、コンパクトデジカメでも写真が撮れる。それを望むユーザー向けのカメラと言えるだろう。