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Appleの第2四半期決算が純益95%増 — iPhone販売増が貢献

2011年04月21日 22時00分更新

文● 鈴木淳也(Junya Suzuki)

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売上は247億ドル(約2兆円)
純利益は59億9000万ドル(約4917億円)

 米Appleは4月20日(現地時間)、同社会計年度で2011年第2四半期(1~3月期)決算を発表した。同四半期の売上は247億ドル(約2兆円)で前年同期比83%アップ、純利益は59億9000万ドル(約4917億円)で95%の大幅アップとなった。今期最大のトピックはiPhoneの販売が好調だったことで、前年同期比113%増となる1865万台の販売実績を同四半期だけで達成し、売上の大幅増に貢献した。

iPhoneが台風の目となった
2011年1~3月期決算

 1~3月期は通常であれば年末商戦の余波でIT業界全般に売上が低迷する時期にあたるが、今回の決算はそうした従来のトレンドをくつがえすものとなった。特に直前の第1四半期(2010年10~12月期)の売上267億ドル(約2兆2000億円)、純利益60億ドル(約4925億円)と比較しても遜色なく、Appleの製品が商戦期関係なくコンスタントに売れていることを示している。

 iPhoneについては、第1四半期の販売実績が1624万台だったのに対し、今四半期はそれよりも多い1856万台であり、これが大きく貢献していることが分かる。

「iPhone 4」

 iPhoneについては2点大きなトピックがある、1つは同四半期中にあたる2月に米Verizon WirelessからiPhone 4の販売が開始されたことだ。米国ではこれまで、長らく米AT&TがiPhoneの独占販売を行なってきた。今回のVerizon WirelessのiPhone販売スタートは、同時点で世界唯一だったAT&TのiPhone独占販売契約が切れたことを受けてのもので、これがiPhone販売の台数上乗せに貢献したとみていいだろう。

 Verizon Wirelessは、これまで販売されてきたiPhoneが採用していたGSM/UTMS方式とは異なる、いわゆる「CDMA方式」を採用しているキャリアである。Verizon版iPhone販売開始にあたっては、CDMAに対応した専用バージョンを用意した形となり、Apple自身もそれだけのビジネスチャンスがあると踏んでの製品提供だったとみられる。

 一方で予測されていたのが、Verizon WirelssでのiPhone販売開始により、ライバルにあたるAT&TでのiPhone契約台数が減少するのではないかという点だ。ここ1~2年ほど、AT&TではiPhoneをはじめとするスマートフォンユーザーの急増により、キャリア内のネットワークがトラフィックで圧迫され、ユーザーの電話がつながりにくい、あるいはパフォーマンスが極端に落ちるといった現象が多数報告されてきた。

 Verizon版iPhone発売の噂が流れ始めたころ、米調査会社ChangeWaveがユーザーの利用意向アンケートを行ったところ、既存ユーザーの16%がAT&TからVerizon Wirelessへの乗り換えを検討しているという回答を行なっていたことがある。

 ただ、ここ半年から1年ほどの間にAT&Tのネットワークは急速に改善が進んでおり、トラフィック事情が特にひどいといわれていたニューヨークやサンフランシスコなどのエリアでもコールドロップや圏外多発といった現象は見られなくなり、ユーザーも以前ほどにはAT&Tに対する悪印象を抱かなくなっていると考えられる。

 実際、Appleと同日に発表されたAT&Tの2011年第1四半期決算では、純利益で前年同期比39%のアップ、同四半期のiPhone契約者数も前年同期比で新規ユーザー23%増の360万件となり、Verizon版iPhone登場の影響をほとんど受けていないとみられる。もっとも、2年縛り終了を期にVerizon Wirelessへの移行を検討している潜在的なユーザーもいると思われるが、その影響は現時点であくまで軽微だというのが大方の予想だ。

(次ページへ続く)

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