最新パーツを使ってPCを組んでみよう
さて、4回にわたってお伝えしてきた「アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2011 知ったかできるパーツ基礎知識」。2010年~2011年にかけてのPCパーツのトレンドを駆け足で紹介してきたわけだが、最近自作から離れていたというユーザーもなんとなく一通りは把握してもらったはずだ。
そこで番外編となる今回は、最近発売されたパーツを中心に自作PCの構成を考えていきたい。予算的な妥協はあまりせずに、最新パーツを使って組んだ場合にどの程度の金額でできるのかを調べてみよう。
以下に示すのは、それぞれちょっと変わった一例だが、それをベースに自分の自作PC構成をあれこれと考えていただければ幸いだ。
パターン1
2011年版自作PC的“ホワイトプラン”!?
今年2月、クーラーマスター製の人気ミドルタワーPCケース「CM 690II Plus」に新色のホワイトモデル「CM 690 II Plus White」(型番:RC-692P)が追加となったのを覚えている人も多いだろう。
フロントメッシュ部を含めた外装パネルだけでなく、内部やドライブベイもホワイト塗装が施されているというこだわりの仕様で、「今冬の意外なヒット商品だった」と振り返る関係者も多い。実際に店頭で並んでいる様も良く目立つ製品なのだが、パターン1の作成例ではその「CM 690 II Plus White」を使った1台を考えてみたいと思う。
まず考えたのが、ケース以外にホワイトカラーの製品はないものかという点。今まで取材してきたパーツ類をあれこれと思い浮かべていくうちに、少ないながらもいくつか候補となりそうなアイテムが見つかった。
ビデオカードには「GeForce GTX 560 Ti」搭載のGALAXY「GF PGTX560TI-SPOC/1GD5 WHITE」がある。製品名そのままに、基板が白色の珍しいビデオカードで、コア/メモリクロックが950MHz/4200MHzとなるオーバークロックモデル。その性能もハイエンドモデルに匹敵するパフォーマンスを発揮してくれるのは間違いない。
GeForce GTX 560 Ti搭載製品の中では異色のモデルとなるために少々相場より値が張るのが痛いが、数少ないホワイトモデルという点では今回外せない一品となる。
次はマザーボードだ。実は白いパーツと聞いてまず思い浮かべたのが、この写真のマザーだった。それはSapphire製のマザーボード「PURE Innovation PI-AM2RS69 MHD」。
見事なまでの白基板は今回の企画にはぴったりの製品なのだが、スペックを確認してがっくし。チップセットに「AMD 690G+SB600」を採用するSocket AM2対応の製品で、お世辞にも現役モデルと呼べる代物ではない。というかもう販売すらしていない。
マザーについては「ホワイト」を断念。Sandy Bridge対応マザーとしては人気モデルのひとつASRock「B3 Fatal1ty P67 Professional」を選択することにした。
さて、フロントデザインを左右しかねない光学ドライブのベゼルカラー。「CM 690II Plus」のホワイトに負けない“白”となるともはやこれしかない。パイオニアの「BDR-S06J-W」だ。ベゼルカラーは「クリアホワイト/つやあり」というもので、光沢のあるホワイトが特徴的。実際に搭載してみると、ご覧の通り非常にケースとマッチしているのが分かる。
残念ながらホワイトのPCパーツはここまで。白いHDDやメモリがあればよいのだが、それらは筆者の知る限りアキバには存在しない。よってその他のパーツは表の通りの構成しとした。
パターン1 パーツ構成表 | |
---|---|
CPU | Intel「Core i7-2600K」(3.4GHz) |
マザーボード | ASRock「Fatal1ty P67 Professional」(P67) |
メモリー | バルク DDR3-1333 4GB×2枚 |
ビデオカード | GALAXY「GF PGTX560TI-SPOC/1GD5 WHITE」(GeForce GTX 560 Ti) |
SSD | Intel「SSDSC2MH120A2K5」(120GB) |
HDD | WesternDigital「WD20EARS」(2TB) |
光学ドライブ | Pioneer「BDR-S06J-W」(BD-R/BD-R DL12倍速記録対応) |
PCケース | CoolerMaster「CM690 II Plus White」 |
電源ユニット | CoolerMaster「Silent Pro Gold 800W」(800W) |
OS | Microsoft「Windows 7 Professional」(64bit)DSP版 |
Sandy Bridge対応マザーということでCPUは必然的にIntel「Core i7-2600K」を選択。SSDにはSATA3.0インターフェイスに対応したインテル「SSD 510」120GBモデルをチョイスするなど“イマドキ”のPCに仕上がったのではないだろうか。
以上の構成を、現在(2011年4月中旬)のアキバで揃えるとすると、概算は約20万円といったところ。いくつか削れる点、削れない点があるものの、総じて2011年4月時点でのPCとしては及第点以上のスペックを実現したといえる。
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