WiMAXと3Gの両方に対応し、さらにモバイルルーターとしても使えることで注目のAndroidスマートフォン、au「HTC EVO WiMAX ISW11HT」が15日に販売開始された。
今春注目のWiMAX＋3GのAndroid端末「HTC EVO」がついに発売された
発売日に購入したカリーさんから
HTC EVOを取り上げてレポート
詳しいスペックや料金については、別途記事を用意しているので、そちらも参照してほしいが（関連記事）、「都庁前iPhoneクラブ」のカリーさんが発売日に購入したことを自慢しに編集部にやってきたので、当然のように短時間強奪して、今回レポートをお届けすることにした。
富士の樹海にも持っていくなど、iPhoneを愛してやまなかったカリーさんだが、今やAndroid端末を手に笑顔だ（ただしiPhoneも手放さない）
まず端末価格は都内の大手家電量販店で6万8250円。一括で購入したため、10％のポイント還元があったとのこと（実際にはカードで支払ったのでポイントは8％）。基本プランは「プランEシンプル」、パケット料金は完全定額制の「ISフラット」を選択。端末料金はすでに支払い済なので、最大24ヵ月適用される「毎月割」（新規契約時は2000円×24回）がそのまま利用料金から差し引かれて、毎月の支払いは5080円になる（25ヵ月目以降は7080円）。
カリーさんは基本的に今後もiPhoneユーザーであることは止めないつもりで、HTC EVOはモバイルルーターとしての利用がメインのようだ。実はこれまではイー・モバイルの「Pocket WiFi」を使ってきたが、都心部での利用で速度に若干不満を感じる機会も増えてきたという。
外出先での作業などにモバイルルーターが欠かせないとのこと。Android端末も使ってみたかったのと、速度面を重視して、今回HTC EVOを購入した
切り替え処理こそやや不安なものの
WiMAXの高速性は十分体感できる
そこで、実際に西新宿にある編集部で速度をテストしたが、さすがにWiMAX接続時は快適だ。編集部のあるビルは室内でも通信環境は比較的良好で、WiMAX内蔵のノートPCならば下り6Mbps前後の実効速度が叩き出される。スマートフォンであるHTC EVOではアンテナサイズも小さいためそこまでの速度は出ないものの、HTC EVO単体でも、モバイルルーターとして利用した場合でも、3～4Mbps程度の速度が確認できた。
また3Gで通信した場合も決して遅くはなく、下りが1～1.2Mbps、上りが500～600kbps程度の速度が出ていた。ただし3G通信については2012年2月以降、1ヵ月で5GB以上のデータ量を通信した場合に速度制限が行なわれるので注意が必要だ。
Radish Netoworkspeed TestingによるWiMAX（左）と3G（右）での測定結果。WiMAXではもっと速度が出た例もあった。テザリングによる速度低下はそれほどないようだ
どちらかというと心配なのは無線LANの方である。IT系の記者という仕事柄、発表会会場でモバイルルーターを使用すると、異様な数の無線LANアクセスポイントが見えることがある。結果として無線LANによる接続は不安定になりがちだ。その点、HTC EVOではUSB接続でもテザリング機能を利用できるので（あらかじめPCにドライバーをインストールしておくことが必要）、状況に応じてそちらを利用するのもアリだろう。
また気になったのはWiMAXと3Gの切り替えだ。WiMAX機能をオンにしておけば基本的には自動で切り替わる仕組みになっている。たとえばWiMAXで通信しながら圏外に移動すると3Gに接続が切り替わり、また短時間でWiMAX圏内に戻れば、すぐにWiMAX接続に戻る。しかし、しばらくWiMAX圏外のままでいると、手動でWiMAX接続を再開させる操作が必要になるケースがあった。この辺はもう少し長期間利用して、挙動を確認しないといけないようだ。
通信機能のオン／オフは標準で用意されているウィジェットから可能。WiMAXか3Gかどちらで通信しているかは、通知エリアのアイコンからすぐにわかる
USB経由でテザリングするには、あらかじめPCにドライバをインストールしたのち、端末とPCを接続した際に出る画面で「USBテザリング」を選ぶ。またテザリング自体は特殊なアプリが入っているわけではなく、標準の機能を利用しているようだ
