Windows Azureインスタンスの準備
ここからは、Windows Azure Platformを利用し、実際のインスタンスを起動させていきます。それにはWindows Azure Platformを管理するためのポータルを利用します。「https://windows.azure.com」にアクセスし、「Use the New Portal」ボタンをクリックして、管理ポータルを表示します。この管理ポータルはSliverlightを利用したページになっています。
ここでは最初に「Storage Account」を作成します。管理ポータルの左側ペインから「Hosted Services, Storage Accounts & CDN」を選択、そして表示されるカテゴリから「Hosted Services(0)」を選択します。そうするとWindows Azure Passを利用して有効化されたサブスクリプションの情報が表示されます。
Storage Account作成には、左側のペインで「Storage Accounts(0)」を選択、ツールバーに表示される「New Storage Account」ボタンをクリックします。
表示されるポップアップ画面で、ストレージを作成するために必要な情報を登録します。「Enter a URL」は、ストレージにプログラムからアクセスするためのURLを作成します。ここでは重複しない任意の名前を入力します。続いてストレージをどのデータセンタに作成するかを選択します。今回は「Anywhere US」を選択して、米国内のデータセンタにストレージを作成します。必要事項の入力が終了したら、「Create」ボタンをクリックしてストレージを作成します。
作成を指示したストレージは、データセンタ内で順次アクティベーションされ、ステータスが「Created」になればアカウントが正常に作成されたことになります。
作成したStorage Accountにプログラムからアクセスするには、指定したStorage Accountの「Account Name」のほか、アクセスキーが必要です。この後の手順でこのアクセスキーを利用するため、ここでいったんアクセスキーをメモ帳などにコピーして保存しておきます。
アクセスキーを表示するには、管理ポータル右側のプロパティペインにある「Primary access key」の「View」ボタンをクリックします。そうするとAccess Keyが画面に表示されるので、「Copy to Clipboard」ボタンをクリックしてクリップボードにアクセスキーをコピーし、そのアクセスキーをメモ帳などにペーストして、保存しておきます。
SQL Azureの準備
次はリレーショナルデータベースとしてSQL Azureのインスタンスを準備します。管理ポータルで「Database」を選ぶとSubscriptionの詳細情報が表示されます。ここで新しいインスタンスを作成するために、ツールバーから「Create」ボタンをクリックします。
新しいSQL Azureインスタンスをどこのデータセンタから割り当てるかを設定する画面が表示されます。ここでは「North Central US」を選択して、米国内のデータセンタからインスタンスを割り当てることにします。
続いてプログラムからSQL Azureに接続するために利用するログインIDとパスワードを指定します。
最後にSQL Azureへの接続を制限しているFirewallのルールを設定します。SQL Azureへ接続を許す接続元のIPアドレスを追加します。ルールにマッチしない接続元からはSQL Azureに接続することができません。チェックボックスとして用意されている「Allow other Windows Azure services to access this server」を選択すると、Windows Azure上のインスタンスから接続可能になります。ここではこのチェックボックスをオンにして、Windows Azure上から接続可能なようにFirewallを設定することとします。
Firewallの設定画面で「Finish」ボタンをクリックすると、SQL Azureインスタンスが作成されます。作成されたインスタンスに接続する場合は「Fully Qualified Server Name」を利用しますので、あとで利用するためにこのアドレスおよびサーバ名を控えておきます。
SQL Azureインスタンスの準備ができたので、続いてインスタンスにデータベースを作成します。ツールバーからDatabaseの「Created」ボタンをクリックします。
データベースの作成画面ではデータベース名と作成するデータベースの種類およびサイズを指定します。ここでデータベース名を指定し、Editionは「Web」を、Maximum sizeに「1GB」を指定します。
データベースの作成が完了すると、管理ポータルで作成したデータベースの概要を確認できます。これでSQL Azureによるリレーショナルデータベースの準備が完了です。
(次ページ、Windows Azure Companion)