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東北地方太平洋沖地震に伴う支援プログラムを活用する

画面100枚で詳説!Windows Azureで災害用掲示板を作る

2011年04月11日 09時00分更新

文● 小野 雄太郎/IIS User Group

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Windows Azureは、オンプレミスのWindows環境に似た面も多いが、クラウドならではの違いも多い。Windows Azureを使ったアプリケーションの開発や登録はどのように行なうのか。必要なツールや利用を紹介しよう。

Windows Azure Platform 90日間無償提供パスを活用する

 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震が発生しました。このたびの地震により被災された皆様に謹んでお見舞いを申し上げます。

 この大きな災害への支援と対応として、多くの企業やグループ、個人が支援を表明しています。さまざまな支援プログラムの中で、被害を受けたシステムや被災地向けの情報基盤としてWindows Azure Platformの90日間無償提供プログラムがマイクロソフトから提供されています。これは通常の試用期間30日を特別に延長し、今回の地震への対策に限ってWindows Azure Platformを90日間無料で使える特別パスが公開されています。

 今回は、この無料パスを使ってWindows Azure Platform上に臨時のシステムを構築する方法を紹介します。

 なお、この特別パスは地震に対する支援のために用意されたものになります。通常の開発やテストといった目的の場合には、別途これまでから提供されている、通常の30日無料試用プログラムをご利用ください。

画面1:情報提供Web構築・移行支援

Windows Azureで構築する連絡掲示板

 今回はWindows Azure上に連絡用の掲示板を構築するという目的を設定して、そのための手順をStep by Stepで解説したいと思います。構築のためのステップは大きく分けて次のようになります。

  1. Windows Azure Platformのアカウントを取得する
  2. Windows Azureにデータを保存するためのStorage AccountとSQL Azureを準備する
  3. Windows Azure Companionを使ってインスタンスを起動する
  4. オープンソースソフトウェアのphpBBをWindows Azure Companionからインストールする
  5. phpBBを設定して、連絡用掲示板として利用する

 では、さっそく連絡掲示板を作成するための手順を解説します。

Windows Azure Platformアカウントの作成

 Windows Azure 90日無料パスを利用するには、まず「http://www.microsoft.com/japan/windowsazure/」にある「Windows Azure Platform無料パス(東北地方太平洋沖地震対応用)申し込みWebサイト」というリンクをクリックします。そうするとWindows Azure Platform無料パスを利用してアカウントを作成するサインアップページが表示されます。

画面2:東北地方太平洋沖地震対策用無料パス

 ここにある「1. サインアップしてください」というセクションで、国名から「Japan」を選択し、無料パスのプロモーションコード「AZURE312」を入力、「次へ」ボタンをクリックして進みます。 すると、無料パスで利用可能なリソースが表示されます。地震対策用に限り、Windows Azure Platformが標準で持っている制限いっぱいまで利用可能なように拡張されていることがわかります。

画面3:無料パスで利用できるリソース

 この標準の利用上限とは、多大な利用料金が突然発生しないよう、あらかじめ決められたアカウントごとの利用上限設定になります。有料での契約時において、この上限を超えるような大規模な利用を行なう際は、リクエストにより制限を外すことも可能です。

 今回は無料パスを利用しますので、内容を確認の上で右上にある「Sign In」ボタンを使い、Windows Live IDによりサインインを行ないます。

 なお、Windows Live IDを持っていない場合や、地震対策のための専用IDを作成し利用する場合は、Windows Live IDを新規で作成します。Windows Live IDの取得方法は「補足 Windows Live IDの取得方法」を参考にしてください。

 Windows Live IDのサインインを完了すると、無料パスを使う方の連絡先を登録するフォームが表示されます。この登録フォームに連絡先を登録し、「次へ」ボタンをクリックします。

画面4:無料パスユーザー情報の登録

 続いてトライアルの利用規約が表示されます。ここでは「30 Day Pass」と表示されていますが、トップページで案内があったように特別に期間を90日に伸ばしています。ただし、一部のページは通常の30日という表記が残っています。ここは表示上の違いだけですので、利用規約を確認したら氏名を入力して「同意」ボタンで同意を行ないます。

画面5:トライアルの利用規約

 利用規約に同意すると、無料パスの申し込みは終了です。登録時に指定したメールアドレスに、登録を確認するメールも併せて配信されます。なお、Windows Azureのアカウントが有効化されるためにある程度の期間が必要です。特別パスではアカウントの有効化も優先的に短期間で行なわれるように配慮されていますが、アカウントが有効になるまでしばらく待ちます。

画面6:登録完了

画面7:登録確認メール

 Windows Azureアカウントが有効になったかどうかは、「https://windows.azure.com」にアクセスすると簡単に確認できます。アカウントが有効になる前は、サインアップを即するメッセージが表示されます。アカウントが有効になると、ポータルサイトを開くためのリンクが表示されます。

画面8:アカウントの有効化前

画面9:アカウントの有効化後

補足「Windows Live ID の取得方法」

 Windows Live IDを新規に登録するには、サインインのページに表示されている「新規登録」ボタンから、新規登録ページを開きます。

画面10:Windows Live ID新規登録

 続いてLive IDとして利用するメールアドレスを選択しますが、ここでは新しいHotmailアカウントをLive IDとして登録します。

画面11:Hotmailアドレスの新規登録

 メールアドレスの作成ページで新しくLive IDとして利用するためのメールアドレスを決定します。

画面12:アドレスの決定

 メールアドレスとパスワードなど必要項目を設定し、Hotmailのアカウント登録を完了します。このアカウントをLive IDとして利用することができます。

画面13:Live IDの作成完了

(次ページ、Windows Azureインスタンスの準備)


 

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