ソフトウェア面では003SHと大きな差は無いが
横画面でも使いやすいUIが○
肝心のキーボードは「エアリースライド」と名付けられたスライド型の機構を持っている。かなり軽くスライドさせることが可能なので、本体側を持ってディスプレー側を親指で軽く押すだけで、スムーズにキーボードが現われる。
個々のキーは真ん中からやや下の部分がわずかに突起しているだけだが、クリック感はしっかりしている。キーのサイズは横が約7mm、縦が約6mmと十分な大きさで、間隔も約1mm程度用意されており押しやすさに問題はない。個人的にはスペースキーとEnterキーが大きいことと、音引きが「Fn」キーとの組み合わせになっていない点に好感を持った(ただしShiftキーが小さめなのはやや残念)。
「Undo」「Cut」「Copy」「Paste」の各キーも「Fn」キーとのコンビネーションで利用できる。たとえば文字列をコピペしたいときは、Shiftキー+カーソルキーで範囲指定して、「Copy」→「Paste」すればいい。
そのほかソフトウェア面でも003SHからの大きな変化はないが、本機では横画面で使う機会が多いこともあって、標準のホームUIは横画面にも対応。キーボードをスライドさせると、自動的に横画面に切り替わる。
横画面でのUIの完成度も高い。ユーザーがホーム画面に置いたアプリのアイコンやウィジェットも横画面の切り替え時に自動で回転してくれるので、作業や情報収集が途切れることがない。ちなみに横画面ではカーソルキーもフォーカス位置の切り替えに使えるが、直接画面を親指で操作した方が手っ取り早く、かつ快適だ。本体の横幅(横画面時は縦幅)が約62mmとコンパクトだからこそ、タッチ操作もやりやすい。
一方キーボードを閉じているときは003SHと同様にフルタッチ型のAndroid端末として、まったく違和感なく操作できる。ただし前述したようにスライド機構がかなり軽いため、横画面のゲームを激しく操作したときは少々気になるかもしれない。
GALAPAGOS 003SHが持っていた国産Android端末としての高い完成度や快適動作はそのままでありながら、QWERTYキーも搭載と死角がない本機。キーボード付きのAndroid端末が欲しかったというユーザーには確実にオススメできる一台である。