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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第188回

何もない冬の海辺に集まる猫たち

2011年02月25日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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海風を浴びて育ったワイルドな猫たち

ちょうど舌を出してる瞬間が撮れた。舌をチロチロさせながらボリボリ掻くの図。後ろの猫は様子見(2011年1月 ニコン D7000)

ちょうど舌を出してる瞬間が撮れた。舌をチロチロさせながらボリボリ掻くの図。後ろの猫は様子見(2011年1月 ニコン D7000)

 不意に近づくと逃げるけど、ゆっくりと他意のないことを全身で表現しつつ、そっと近寄ると、最初は遠巻きに見ていたのが、やがて近づいてきて、ボリボリ耳の後ろを掻きはじめたり。

 いつの間にくつろぎはじめたんだ、って感じで不用意に舌を出しちゃうところなんか余裕である。仕草のひとつひとつが伸び伸びしていて、都会の猫にはないワイルドさを持っているのだ。さすが、海風を浴びて暮らしてる野良猫である。

 特に目に付いたのが冒頭の長毛猫。まだ生まれて1年も経ってない若い猫で、毛並みもふさふさ。目つきも“きりり”で、きれいな顔で「にゃあ」と鳴く。

 友達がその辺に落ちていたロープを拾ってきて、目の前でひらひら動かすと、真っ先に反応したのもこいつ。

乱れたひげがかわいい。目の前の紐にじゃれて遊んでると、後ろから白黒猫がひたひたと(2011年1月 ニコン D7000)

乱れたひげがかわいい。目の前の紐にじゃれて遊んでると、後ろから白黒猫がひたひたと(2011年1月 ニコン D7000)

 こんな若い長毛猫がいるってことは親もそうなのかな、と思ったら、いました。毛の長いヤツが2匹。

 絶対、このどちらかが親だ! いやこの2匹が両親なのかもしれない。

 何の根拠もなく書くけど、顔周りの毛が長毛でふさふさで貫禄があって、ライオンっぽいのが父親である。

ライオンっぽい貫禄を持ってる長毛の父。勝手にそういうことにした(2011年1月 ニコン D7000)

ライオンっぽい貫禄を持ってる長毛の父。勝手にそういうことにした(2011年1月 ニコン D7000)

 もう1匹の半分白くてわがままで気が強い貴婦人っぽいのが母親である。

気位が高そうな長毛の母。勝手にそういうことにした(2011年1月 ニコン D7000)

気位が高そうな長毛の母。勝手にそういうことにした(2011年1月 ニコン D7000)

 オス/メスの判断も含めて、勝手にそういうことにしただけなのだが、彼らを見るとそんな設定を作りたくなる気持ち分かってもらえるかと思う。


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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』(MdN)、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫。2010年4月27日発売)。Twitterアカウントは@ogikubokei。ときどき猫動画をアップするYouTubeのアカウントもogikubokei



*次回は2011年3月4日掲載予定



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