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行っとけ! Ubuntu道場! 第36回

~師範、コマンドが魔法の呪文みたいです!~

2011年02月10日 16時00分更新

文● hito(Ubuntu Japanese Team) イラスト●瀬尾浩史

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コマンドライン操作でNautliusの代わりをしてみよう(その1)

あわしろいくや:まずは定番の「複数のファイルを候補にする」あたりからですかな。

ミズノ:そですねー。

あわしろいくや:じゃあ、「手元に画像ファイルが大量にある状態で、ビューワで開きたい」というシチュエーションにしますかな。

小林:まず最初に、「GUIだとどうするのか」を考えてみましょうか。がおー。

やまね:こ、この人、本気でライオン語尾続ける気なんだ……!?

編集S:[Shift]を押しながらNautilusでファイルを選択して、一つずつダブルクリックして開いていく、かな。GIMPが入ってる環境なら、GIMPのメインウインドウに目的のファイルをまとめてドラッグ&ドロップしても良さそう。

hito:開きたいファイルが、特定のディレクトリに保存されているなら、[Ctrl]+[A]で全選択して、GIMPにまとめて投げ込めば良さそうですね。メモリーの搭載量が少ないと厳しそうですが。

村田:まあ、それなりのマシンならそれで良さそうなので味噌。

あわしろいくや:画像ファイルが整理されてなくて、色々ある場合はどうですかな。

編集S:頑張ってマウスでぽちぽち選択する! ファイル形式が違うなら、Nautilusで[表示]→[一覧([Ctrl]+[2])]を選択して、「種類」でソートして選ぶ!

瀬尾浩史:でも、「ファイル名が2010で始まっているやつだけ開く、2009のやつは開かない」となると大変なのペン。名前でソートして、ここからここまで選択してー、とか大変ペン。

ミズノ:……というような場合に、コマンドライン操作だと簡単になる、と。

編集S:ほほー。

あわしろいくや:まず[アクセサリ]→[端末]を開きますな。

ミズノ:で、「目的の画像が格納されているディレクトリ」に移動する。移動が面倒な場合、Nautilusで目的のディレクトリを開いておいて、「cd」とだけ打って、「Nautilusのアドレス表示部分のボタン」を端末にドラッグ&ドロップしましょう。ディレクトリへのパスが端末に自動的に入力されます。で、[Enter]すればカレントディレクトリが移動されます。

村田:「カレントディレクトリ」というのは、「現在いるディレクトリ」ぐらいの意味なので味噌。

小林:カレントディレクトリの確認は「pwd」コマンドでできますね。がおー。

やまね:コマンド操作では重要なので、コマンドを打つ前に「pwd」するクセを付けた方がいいかも、ってぐらい。

あわしろいくや:「ls -al」コマンドを実行すると、名前順にファイルが表示されますな。これでNautilusの「ファイル一覧を表示する」機能の部分の代わりができるようになりました。

編集S:日付順とかにするにはどうするのー、と一応聞いてみる。

hito:「ls -altr」ですかね。これで「新しいファイルが最後に」表示されます。「ls -alt」でもいいんですが、これだと「新しいのが先に」表示されます。微妙に不便なので、「ls -altr」の方を覚えておくといい感じ。

編集S:はーい、読者の一部から「そのオプションわけわかんない」という声が聞こえますー!

ミズノ:lsのオプションの「a」は「隠しファイルも含めて全て表示」、「l」は「リスト形式で表示」、「t」は「時刻順表示」、「r」は「表示順を逆転」、かな。これらのオプションをまとめて「-altr」になる、と。

瀬尾浩史:このあたりのオプションはまほーの呪文だと思ってもらうのがいいと思うペン。

小林:一応、「a」は「all」、「l」は「long listing」、「t」は「time」、「r」は「reverse」というぐあいに、英単語を思い浮かべると記憶しやすいかもしれません。

ミズノ:覚えるまでは呪文ですよねぇ……。

「コマンド覚えるの大変なんで」と楽屋裏でつぶやいたら、『ls --まで打ったらTabキー押してください』と言われた。どうやらこの画面のように、オプションがずらずら表示されるらしい

hito:何度か打ち慣れると、指が覚えてくれるかも-、という感じ。ちなみに、「altr」はアルファベット順になってませんが、「-alt」の逆バージョン(「r」)っていうよーな考え方。「-alt」で止めると『いつもの逆』って感じになってちょっとだけ覚えやすい、かも。「ls」って打つクセのある人なら、「ls -altr」を基本にすると便利かもよ、とか言っておく。

瀬尾浩史:絶対これ「???」ってなってる読者さんがいると思うペン。

あわしろいくや:「オプションの指定によって、コマンドの動作を自分の都合のいいように変える」、という感覚を身につけるのがコマンドラインの最初の壁ですな。

やまね:難しそうに見えるけど、結局「ユーザーインターフェース」として考えられたものなので、一度慣れると感覚的に扱えるようになるはずだよね。

小林:端末を開いて、まず「ls」「ls -a」「ls -l」「ls -t」「ls -r」をそれぞれ入力してみてください。そこで、『どんな風に表示が変わるのか』を把握したら、「ls -al」「ls -alr」「ls -alt」「ls -altr」と、順番に組み合わせてみると何かが掴めるかもしれません。がおー。

瀬尾浩史:ここで「あれ、-aと-lと-tと-r組み合わせるなら、『ls -a -l -t -r』じゃないの?」と思っている人もいると思うペン。

ミズノ:複数の1文字オプションを指定する場合、「-altr」と、続けて指定できるようになっている、というのが答えですねー。なので、なんどもハイフンを入力しなくて済む、と。

編集S:ところでこれ、ファイルサイズがやたら見にくいのですが……。

ミズノ:「-h」(--human-readable)を使うと、KBとかMBとかTBにまとめてくれます。

瀬尾浩史:というあたりで次ページ行っておかないとワケ分かんなくなるペン……。


(次ページへ続く)

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