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凹ませねえぞ!ニコ動に咲く福岡ロックの華「DECO*27」

2011年02月04日 12時00分更新

文● 広田稔

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音楽事務所からの「ラブレター」

── その後は、ボーマス(音楽フリマ「THE VOC@LOiD M@STER」)でCDを売ったりとニコニコを飛び出すことになりますが、気持ちがそちらに向かったのはなぜなんでしょう。

DECO やっぱ自分のCDは出したいじゃないですか。そのとき参加者がいっぱいいるって話を聞いて、じゃあボーマス出してみようかなーと。


── いわゆる「同人」世界に抵抗はなかったんですか?

DECO すっと入れました。「らき☆すた」なんかのアニメに触れたのもニコ動のマッシュアップソングが初めてだったので、面白いなーと。オタク系とか、そういうのはほとんど意識してなかったです。初音ミクも同じですね。


── 初音ミクはキャラクターとしての側面も強いと思いますが、作り手として違和感を持つことは。

DECO どちらでも、聴く側が好きな方で楽しめばいいと思います。キャラが好きなら歌詞を見て初音ミクを想像しながら聴けばいいし、音楽が好きなら音を楽しめばいい。

キャラが好きなら初音ミクを想像すればいいし、音楽が好きなら音を楽しめばいい(DECO)


── なるほど。その後、今の事務所(U/M/A/A inc.)に出会ったわけですよね。

DECO 2009年の秋、メールをもらったのがきっかけですね。

U/M/A/A 木戸文祥(以下、木戸) ニコ動では(DECOさんの曲を)ずっと聴いていたので、お客さんとしてボーマスに行ったんですよね。で、普通にCD買って、普通にCDを聴いて、これはやっぱり才能があるなと思って、メールしたんですよ。「好きです!」っていう。ラブレターでした。


── はははは。ラブレターをもらって、最初どう思われました?

DECO (嬉しそうに)「おおっ?!」って感じで。いや、警戒はしましたよ。しましたけど、好きって言ってくれてるし、とりあえず会ってみないことには、どんな人かも分からないので。


── それまで音楽業界に入ろうって気持ちはなかったんですか?

DECO ないですね。ちょっと音楽に関われたらいいなあとは思ってましたが、具体的にどうするって気持ちはなくて。いろいろ話をしていくうちに、「うん!」と僕の中である種、納得できたところがあったんです。ここでなら今よりもっと良いものができるんじゃないかって。


── そして、1stアルバム「相愛性理論」(2010)をリリースしたわけですね。そのときバンドに参加することになるmarinaさんとの出会いがあった?

木戸 marinaさんは「Angel Beats!」というアニメ関連で「Girls Dead Monster」(ガルデモ)というバンドでボーカルをやってたんですよね。DECOさんも私もそのアニメが好きで、「marinaさんヤバいよねー」って話をしてて。

 で、ガルデモのライブを2人で見に行って、生で聴いてもそれがすごいボーカルだったんですよ! なので初対面にもかかわらず本人にアルバムを渡して、「良かったら何か一緒にやりましょう!」と。

DECO 2人でプロポーズしたんです。

右がデビューアルバムの「相愛性理論」。左が12月に発売した「愛迷エレジー」


── すごい! 第2のラブレターみたいなものですね。

木戸 そこでmarinaさんが「何か感じた」とアルバムを気に入ってくれて、一緒にやることになったんですよね。すごく嬉しかったです。



(次ページに続く)



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