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凹ませねえぞ!ニコ動に咲く福岡ロックの華「DECO*27」

2011年02月04日 12時00分更新

文● 広田稔

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1年間の「準備期間」からニコ動へ

── ニコ動に投稿を始めたのは大学に入ってから?

DECO 大学2年生の頃です。大学1年生のころにパソコンを買って、友だちの家で「ニコニコ動画って知ってる?」と教えてもらったのがきっかけで。Perfumeが流行していた頃でした。


── パソコンで曲を作り始めたのはいつ頃ですか。

きっかけはkzさんの「Packaged」(DECO)

DECO パソコンを買ったときはまったく分かんなかったんですけど。ニコ動でkzさんの「Packaged」を見て、これはすごいなと思って。「こんな声出す人いるのかな?」と思って検索してみて初めて初音ミクのことを知って、「面白い、やりたい!」とスイッチが入ったんです。それですぐに機材を集めて、勉強を始めて。


── と言いますが、初投稿の「僕みたいな君 君みたいな僕」(2008)は、とても初心者とは思えない完成度でしたよ。

DECO いやー、1年ぐらいめちゃくちゃ勉強してから投稿したんですよ。やっぱ、出すからにはいいものを聴いてほしいじゃないですか。ゲームと同じで、面白いものはとことんやっちゃうんです。


── 大学の授業以外は、すべて音楽の勉強に当ててたとか。

DECO そうですね。通学中もiPodで自分の曲を聴きながら、「よし、帰ったらこうしよう」って考えたり。最初だからこそ純粋にいいものを作りたかったんです。


── すごい集中力ですね!

DECO そこはロックマン効果で! 動画はたくさんのコメントがもらえて、ものすごく嬉しかったですよ。だからこそ「これからも聴いてほしいな」って気持ちが生まれてきて。




── テクノ系ロックの曲調は、そのときからニコ動のユーザーたちを意識して?

DECO そうですね。当時は初音ミクっていうとテクノポップが多くて、まだロック寄りの曲調が少なかった頃で。ロックなら僕が今までやってきたことだし、その隙間に曲を投げたら面白いんじゃないかと思って。


── そうして260万回再生の代表曲「モザイクロール」が生まれたわけですけど。

DECO 260万回再生……いや、なんか感覚がマヒしちゃってます。最初は100ぐらい増えただけでも嬉しかったのに、何と言うか壁をガーンと破って、自分の手を離れてしまったような。けっこう歌詞が刺激的なので不安はあったんですけど、結果的にはたくさんの方に喜んでいただけているので、素直に嬉しいです。

歌詞が刺激的なので不安はあったんですけど…(DECO)


── モザイクロールのような曲はどんなスタイルで作っているんですか。

DECO イメージや雰囲気から固めていく感じですね、メロディーや歌詞よりも前に。たとえばモザイクロールでは、「みんなが苦しいところをえぐってやろう」と。僕の経験とかを絡めつつ、PVも合わせて「刺して」いった感じです。


── 「弱虫モンブラン」以前は、ボーカロイドは初音ミクしか使ってませんね。その理由は?

DECO リン・レン(鏡音リン・レン)やルカ(巡音ルカ)には触りましたが、僕のイメージに合わなかった。で、sasakure.UKさんのアルバムで「カムパネルラ」をリミックスした際、初めてGUMIに触って、これは面白い、ミクとは違う新しいことができるんじゃないかと思ったんです。そのGUMIの声を意識して、初めて作った曲が「弱虫モンブラン」でした。



(次ページに続く)



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