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2011年、クラウドパートナーをいかに選ぶか? 第1回

多様な要望に応えられる「Bizホスティング ベーシック」のサービス戦略

圧倒的なコストパフォーマンスでクラウド市場の活性化と発展に貢献する

2011年02月14日 06時00分更新

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業種や規模を問わず、多くの企業がクラウドに強い関心を持っている。しかし、現在知られているクラウドの導入実績では、大企業の事例ばかりが目立つ。必要なサービスを必要な分だけ、効率よく利用できるクラウドの特長は、コストに敏感な中小企業にも魅力的に映るはず。そこで、中小企業に適したクラウド環境について、メディア横断型で実施された『クラウド討論会 2011』のモデレーターを務めたアイ・ティ・アールのシニア・アナリストである舘野真人氏とNTTコミュニケーションズの中山幹公氏が意見を交換した。(文中、敬称略)

“松竹梅”は企業の規模ではなく
用途や目的に応じて組み合わせる選択肢

NTTコミュニケーションズ ビジネスネットワークサービス事業部 販売推進部 BizCITY&ホスティング営業推進 担当部長 中山幹公氏

舘野●現在提供されているさまざまなクラウドサービスを見ると、大規模導入を強く意識したものが多いように感じます。導入実績を見ても大企業の事例が中心で、中小企業にとっては必ずしも選択肢が充実しているわけではないという印象です。

中山●大企業の導入事例がクローズアップされることが多いのですが、中小企業にも着実にクラウドの導入は進んでおり、当社にも多数の引き合いが来ています。中小企業には、まずは簡単に導入できるコストパフォーマンスの高いサービスをお勧めします。ただし、中小企業においても、コスト重視ばかりではなく、セキュリティを重視しなければならない領域もあります。

 クラウドホスティングサービスにも、品質と価格などにより「松竹梅」のような選択肢がありますが、よく大企業は“松”、中小企業は“竹”や“梅”という理解をされる方もいらっしゃいます。しかし、現在の相談案件などからすると必ずしもそうではなく、大企業でも中小企業でも、高品質で自由度の高いものでないと適合しない分野もあります。

 また、そうではない分野には、汎用的でコストパフォーマンスの高いものを導入して、それらを使い分けたり組み合わせたりして使うことで、全体的な導入効果を上げようとされています。

 当社のホスティングサービスには、ミッションクリティカルな業務分野でも安心してお任せいただける「Bizホスティング エンタープライズ」と、初期費用無料※1で月額7,350円※2から利用可能で、コストパフォーマンスにこだわった「Bizホスティング ベーシック」をご用意していますが、必ずしもBizホスティング エンタープライズは大企業向け、同ベーシックは中小企業向けとして提供しているわけでありません。用途や目的に応じて、両方を使い分けていただくために二つのサービスをご用意しているのです。

※1 イントラネットタイプをご利用の場合、アプリケーション接続サービスの初期費用2,100円が別途必要になります。
※2 CPU 1ユニット/メモリ 1GB/HDD 100GBディスクの場合。

舘野●中小企業はコストに敏感なため、コストを重視して低価格なサービスを選ぶ傾向が強いと思います。

中山●中小企業においても、コスト重視ばかりではなく、セキュリティを重視しなければならない領域もあります。経営や事業を支える重要なデータやシステムを預ける場合は、中小企業であってもセキュリティや信頼性を犠牲にしてサービスを選ぶのは危険です。

 サービス選びで重要なのは、セキュリティや信頼性に求めるレベルと、その実現にかかるコストのバランスです。こうした要望に柔軟に応えられるのが、Bizホスティング ベーシックなのです。

クラウド市場の活性化と発展が
ユーザーの利便性向上につながる

舘野●Bizホスティング ベーシックは、中小企業のさまざまな要望にも応えられるサービスなのでしょうか。

中山●あらゆる要望に柔軟に応えられる、汎用性の高いサービスです。Bizホスティング ベーシックは、コストパフォーマンスにこだわったサービスではありますが、決して低価格だけがセールスポイントのサービスではありません。

 24時間365日の監視体制をはじめ、データセンターには通信設備を収容していた局舎を活用するなど、高いレベルのセキュリティや信頼性を実現しています。

 また、Bizホスティング ベーシックには、VPNを通じて利用するイントラネットタイプと、インターネットを通じて利用するインターネットタイプの2種類をご用意しています。前者はプライベートクラウドとして、後者はパブリッククラウドとして、用途や目的に応じて使い分けることも、組み合わせて使うこともできるなど、柔軟性の高さも大きな特長です。

舘野●Bizホスティング ベーシックは、さまざまな要望に幅広く応えられる間口の広いサービスということですが、具体的にどのようなかたちで利用されているのでしょうか。

中山●Bizホスティング ベーシックは汎用性が高いので、Webサーバーやアプリケーションサーバーとして、また、映像配信用のプラットフォームとしてなどさまざまな用途で使われています。また、クラウドでアプリケーションサービスを提供する事業者が、サービス基盤として使っているケースも多いですね。

 BizCITYでは、BizCITY基盤上でクラウドサービスやSaaSアプリケーションを提供する事業者さまを支援する「BizCITYパートナー支援プログラム」を展開しており、事業者さまのサービスを利用するエンドユーザー企業を広げるお手伝いをしています。このパートナー支援プログラムのお陰で、新規のユーザーが見つかったと喜ばれています。このような活動を通じて、これからもクラウドの裾野をさらに広げていきたいと考えています。

 そもそも、Bizホスティング ベーシックには、より多くのユーザーにクラウドを利用していただき、市場の活性化と発展に貢献したいという想いがありました。クラウドの魅力は、ネットワーク上で提供されるさまざまなサービスを、必要に応じて組み合わせて利用できることです。しかし、ユーザーが増えなければ市場に参入する事業者も増えず、サービスは充実しません。

 そこで、導入しやすいコストパフォーマンスと選択肢の提供でクラウドのユーザーを増やすとともに、BizCITYパートナー支援プログラムの提供で事業者のサービス提供を支援して、市場の活性化と発展につなげたいと考えています。

(次ページ、ホスティングとの親和性の高さで、多様なサービスラインアップを提供)


 

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