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Windows 7が「10秒で起動する」は本当か?

レノボのパソコン起動・高速化技術、EE 2.0とは何か?

2011年01月26日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp編集部

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取材に対応していただいたレノボ・ジャパン大和研究所の木村由布子氏(右)と金子敦氏(左)

 ノートパソコンの高速起動に関する競争が、静かに進展していることをご存じだろうか。

 国内では東芝やパナソニックが自社のパソコンの高速起動をアピール。SSDの低価格化に加え、CPU性能の向上、サービスの「遅延起動」などWindowsの機能進化などを背景としながら、各社が独自のノウハウを盛り込んでいる。

 特にビジネスPCの分野では高速な起動を求める声が高い。

 Sandy Bridge(インテルの第二世代Core iシリーズ)の登場に沸く今年1月。編集部に1本のニュースが飛び込んできた。レノボが独自の高速技術を「Lenovo Enhanced Experience 2.0」(以下EE 2.0)としてバージョンアップし、最速10秒未満で起動するパソコンを試作したというのだ。ASCII.jpでもニュース記事(関連記事)として取り上げたが、大きな反響があった。

 そこで今回は「LenovoのEE 2.0で何が変わるのか?」「高速化が実現される仕組み」について取材した。


高速起動だけが、Enhanced Experienceではない

 レノボの高速化技術の説明に入る前に、EE 2.0について簡単に補足したい。

EE 2.0のロゴ

 Lenovo Enhanced Experienceは、2009年のWindows 7発売に合わせてレノボがマイクロソフトが協力しながら開発した技術とされる。同社ソフトウェア技術の集大成として、ThinkPadやThinkCenterなどに搭載されている「ThinkVantage」の構成要素でもある。端的に言うと、Windows 7の起動を遅くする要因を分析し、BIOSやOSイメージに改善を加えたものだ。

 EE 2.0では従来からの訴求ポイントである「起動時間とシャットダウン時間の短縮」に加え、次ページで述べるような「使い続けても速度が落ちない」という進化も遂げた。

 ただしEnhanced Experience(よりよい体験)という言葉が示すように、その守備範囲は起動とシャットダウン速度の短縮に止まらない。テクノロジーの肝はあくまでも「操作感をより快適にする」点にあり、高速化はそのための手段にすぎないのだ。

 EE 2.0は「VoIP」「ウェブカメラ」「マイク」など、ビジネス分野で必須になりつつある各種機能の改善も視野に置いている。

 例えば、Skypeなどを使用する際に必要な設定画面(カメラの明るさやマイクの調整)をFn+F6で表示できる画面に集約したり、ウェブカメラ自体の性能を上げるといったものが含まれる。ウェブカメラはEE 1.5のVGA15fpsに対して30fpsをサポート。720p対応の高画素カメラの採用も進める。

 これ以外にもホテルのロビーや屋外など様々な環境での利用を想定して、間接照明でも適切な画質が得られるよう調整したり、カメラ両脇にふたつのマイク(アレイマイク)を備え、エコーキャンセルしながら正面の音だけを拾う──といった技術も採用している。

 起動の高速化は注目の機能だが、快適な操作感を実現するための一要素に過ぎない。EE 2.0は企業向けのThinkブランド(ThinkPadとThinkCenter)ではSandy Bridge搭載機のすべてがサポートする予定で、個人向けのIdeaシリーズに関しても一部を除いたほぼすべてのモデルで採用するという。並行してBIOS部分のUEFI化も進めて行くという。

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