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電子書籍端末「四天王」が出揃った!

「ScanSnap」で今こそ自炊マイスターとなれッ!!

2011年02月07日 12時00分更新

文● 林 佑樹

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「ScanSnapを使う自炊作業」の流れを再確認

 まずは雑誌と新書の自炊を例に、作業の流れをチェックしていこう。

 大まかにいえば、本の閉じてある部分を裁断機でズバっとカットして、本を一枚紙の束にする。あとは「ScanSnap」にセットして本体脇のボタンを押すだけ。すると電子化されたページのデータが付属ソフト「ScanSnap Organizer」上に並ぶというわけだ。

 なお裁断機は各社から発売されているが、多少オーバースペックのモノを選んでおくと、分厚い書籍を自炊する場合も困らずに済む。今回使用したのはPLUSの手動裁断機「PK-513L」(5万6700円)。厚さ15mm、長さ299mm(A4長辺)の書物まで裁断可能という高スペックで、裁断位置の目安をLED光で表示してくれる便利機能も付いている。

写真で見る「裁断作業」

雑誌を裁断する場合

まずは裁断機を用意。裁断機がない場合は、キンコーズなどのサービスを利用するのもアリ。刃物を取り扱うので、ケガにはくれぐれも注意してもらいたい

週アスの場合は中綴じなので、雑誌中央のページを開いてホチキスの針を外しておこう

一気に刃を下ろして裁断する。中綴じの雑誌ならば総ページの半分を裁断すればいいので、それほど力まなくてもOK

裁断した雑誌。中綴じの本は、初めての裁断でもスムーズに行なえるので練習にもオススメ

書籍を裁断する場合

次は新書。中綴じの本とは異なり、やや手順が異なる。まずは表紙カバーを外そう

無線綴じ(平綴じ)の場合は、のり付け部分を見たうえでカットする場所を決める

今回はのりが厚めに塗られていたので、やや内側寄りで裁断した

のり付けされた背部分を裁断し、ページごとバラバラの状態にする

 以上が裁断の流れだ。一度やってしまえばコツは掴めるだろう。どちらかといえば、裁断機の価格がネックになるかもしれない(Amazonでもハイスペックの裁断機は3万円台)。もちろん、高いほど高機能で安全性の考えられたものが多い。お値打ち価格ラインでは、刃が剥き出しだったりと保管に気を遣う製品もある。

 たまに自炊する程度ならば、キンコーズなどの裁断サービスを利用したほうがコストパフォーマンスはいいだろう。

スキャンは簡単「ボタン一発!」

 次はスキャン。ここでは「ScanSnap」のエントリー機種にあたる「S1300」を使用した。付属ソフト「ScanSnap Manager」の設定は標準のまま。作業としては、ガイドに原稿をセットして、右脇のボタンを押すだけ。あとは自動的に給紙され、スキャンが進んでいく。

 自炊を行なった時期は冬場で、静電気によってページ同士が貼り付いている箇所もあったが、心配していた給紙エラーもなく、しっかりとスキャンが進んでいった。

 10枚(両面スキャンなので実質20ページ)のスキャンが、約1分で終了。動作音も静かで夜中の自炊作業でも気を遣わないで済む。なお、この時間は「ScanSnap Manager」の設定が標準の場合。解像度を上げていくと当然スキャン速度は遅くなる。

 実にスムーズにスキャンが進んでいくため、ストレスは極めて少ない。まずは全ページのスキャンに専念するといい。

「ScanSnap」を使ったスキャンの流れを見てみよう

1)まずは原稿をセットする。そのあとは右脇のボタンを押すだけでいい

2)スキャンが終わると保存先の選択ウィンドウが表示される。ここでは「このコンピュータに保存」を選択した

3)全ページのスキャンが終わったところ。「ScanSnap Organizer」はバックグラウンドでOCRを実行する。「A」と表示されているのがOCR済み、半透明の「A」はOCR中を示す

4)スキャン中はデスクトップ右下に設定や進捗度がわかるウィンドウがポップする

5)仮に原稿が詰まった場合でも、最後に読み取ったページが表示されるので、再開作業に手間取らない

PDFにしてみたところ。OCR済みであれば、写真の通り、選択や検索が可能となっている

 全ページのスキャンに専念する際、ページ数の多い書籍など、一度に全ての原稿をセットできない場合もあるだろう。そういうときは、原稿の読み取り途中にまた新たな原稿を追加していくことで、最大搭載枚数以上の原稿をスキャンすることができる。

 また、あらかじめ「ScanSnap Manager」にて、継続読み取りを可能にする設定にしておけば、最大搭載枚数以上の原稿を継続して読み取り、全ての原稿を読み取った後で、1つのファイルとしてまとめることができる。

自炊本は電子書籍端末に簡単移動!

 以上のように、「ScanSnap」を活用して簡単に自炊本が作成できるわけだが、PDFファイルとして保存しておけば、iPadなどのタブレット端末やスマートフォンなどに転送して、いつでもどこでも電子書籍が楽しめるというワケだ。

「ScanSnap」で簡単自炊、電子書籍端末に転送して閲覧、という黄金パターンがここにに完成ッ!!

 これで「ScanSnap」を使用した一連の自炊作業は終了となる。1ファイルのPDFなので、そのままパソコンのモニターで見てもいいし、iPadの電子書籍アプリで閲覧してもいい。いくつかアプリを操作する必要はあるが、いずれもそれほど難しくないため、自炊のハードルはとても低いといえる。

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