Reader用の市販ケースも購入
ラスベガス出張でも活躍
一方、この1ヵ月間のReaderだが、かなり活躍している。同時に注文した純正の吉田カバンコラボカバーがまだ届いていない点もあり、当初は傷物にするのが怖くてあまり持ち歩けなかった。だが、カバンメーカーのバンナイズがReader用のケース(4935円)を製造・販売しているのを知り、これを買ってからは心置きなく持ち歩けるようになった。
使用する際にはケースから出さなくてはならないので、ブックカバータイプに比べると手軽さには欠ける。それでも、ケースに入れたままコートやジャケットのポケットに入るので、例えば外食の際にはこれだけを持っていき、待ち時間や食事中に本を読むことが気軽にできるようになった(え? 食事中に本を読むなって?)。
1月上旬に米国ラスベガスで開かれた「International CES 2011」取材のために1週間ほど渡米した際には、紙の本や雑誌は一切持たずに、満充電したReaderを持っていった。一度の充電でどれくらい使えるかを試すべく、充電ケーブルも持たなかった。
空港での長い待ち時間や飛行機内、ホテルでの食事やタクシー待ちの際など、至る所でReaderで本を読み、結局文庫本3冊と書籍半分ほどを読んでしまった。ページ数にすると、おおよそ2000ページほど(紙のページ数とは異なる)。実際には読み返したりもしたので、それより多く表示している。それだけ使っても、バッテリー消費は半分強といったところで、さすがは消費電力の低い電子ペーパーといったところだ。
目指した方向が大きく違う
ReaderとGALAPAGOS
ReaderとGALAPAGOSの双方を使い分けているが、同じ電子書籍端末と言っても、両者では目指した方向が大きく違うと感じる。
例えばReaderは、「文字からなる書籍を読む」ことに特化し、E-Inkの電子ペーパーを使った一番手軽で使いやすい端末を目指したという印象を受ける。書籍の購入や管理には、今のところWindowsパソコンが必須だが、とにかく薄く軽い端末を気軽に持ち歩き、どこでも本を読めるという魅力を追求した。そのかわり、ほかの用途にはまったく向かない。手書きメモの機能はあるが、操作が画面に反映されるまでに時間がかかるので、実用性は低い。
一方GALAPAGOSは、書籍だけに止まらず、紙媒体の幅広いコンテンツを電子化して楽しむことを目指している。カラー液晶ディスプレーはカラーの雑誌や細かい挿絵の表示に適するし、動画を含めたコンテンツも表示できる。内蔵のウェブブラウザーもあるので、ウェブ上のコンテンツも見られる。ただし、電子ペーパーのReaderほどはバッテリーが保たないし、液晶ディスプレーで小さい文字を長時間読むのは、やはり目に負担がかかる。
書籍を手軽に読むことに特化したReaderと、雑誌や新聞も含む幅広いコンテンツを楽しむことを目指したGALAPAGOS。はたして貴方はどちらがお好みだろうか? 記者はもうしばらく両機を使い分けてみるつもりである。
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