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陸自の精鋭が空に舞う、第1空挺団が降下訓練始めを開催!

2011年01月15日 12時00分更新

文● 伊藤 真広

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主力部隊が落下傘降下

 対戦車ヘリAH-1Sによる攻撃が完了すると、いよいよ主力部隊の空挺団による降下が始まる。先に地上に降りた降下誘導小隊が降下地点へ輸送機C-130(ハーキュリーズ)を誘導し、「コースよし、コースよし、ヨーイ、ヨーイ、ヨーイ、降下、降下、降下」の掛け声と共に、戦闘降下員の降下が始まった。
 降下時の速度は時速210km/hで、高度は340m。降下員は1秒間隔で機外へと身を投げ、約4秒後にパラシュートが開くようになっている。
 隊員は、約25kgのパラシュートをはじめ、装備品が詰まった背嚢30~40kgに、銃火器などを合わせた65~80kgの装備を身につけて降下する。着地する際にそれらの装備をすべ身につけた状態だと、着地時の衝撃が地上2階から飛び降りたのと同じくらいあるため怪我をしてしまう。そのため地上約50mで背嚢を切り離し、着地時は足を曲げて横に体を転がすことで、衝撃を逃がしている。

降下訓練の航空機の進入路が報道エリアの真上だったため、降下のために機外に飛び出す隊員たちを真下から見るかたちとなった
C-1輸送機は、次世代機の初飛行も終わり順次退役していくということなので、同機を使った降下訓練は近い将来見られなくなると思われる
習志野台の上空に広がる落下傘の花
降下完了後、即戦闘態勢を整えて、スナイパーたちが確保した丘の上に防衛線を構築するために、30kgを超える装備を身に付けて隊員たちが走る

 隊員たちが地上に降り立つと、再び輸送ヘリUH-47が姿を見せて、地上に展開する部隊へ物資投下や、軽装甲機動車(ライトアーマー)、120mm迫撃砲RT、高機動車のヘリボーン輸送を行なった。
 輸送された迫撃砲は、先に地上に降りている空挺特科大隊の隊員が即座に回収し、進行してくる敵に砲撃を加えるための迫撃砲陣を構築する。

地上に展開する部隊に向けて、補給物資を投下するUH-47
戦闘態勢の隊員の奥には、続々と地上に降り立つ隊員の姿が見える
UH-47からラペリング降下する隊員を守るために、M2ブローニング重機関銃を搭載したUH-1が警戒にあたる
ラペリング降下する隊員は、ラぺリング用の機材と己の肉体を使って、命綱なしでロープをスルスルと降りていく
UH-47に吊るされる軽装甲機動車と高機動車
UH-47は、センターにあるフックで吊る場合には約11トンまで、前後2つにそれぞれで吊り下げる場合には、それぞれ7.7トンまで積載可能だ
UH-47が飛び立つと、草むらに潜んでいた隊員たちが物資を回収
枯葉で偽装した高機動車。運転する2人の隊員の後ろには、対戦車誘導弾らしき筒状のものが見える所定の位置に到着した特科大隊の隊員たちは、迫撃砲の組み立てを開始
丘の上に進行する戦闘隊員。手にするのは87式対戦車誘導弾のようだ

 迫撃砲陣を構築している特科大隊の上空に汎用ヘリUH-1が現れ、敵の進行を食い止めるために両サイドに取り付けられたフロートから対戦車地雷を地上に散布して、地雷原を作った。迫撃砲陣の構築が完了するころには、敵からの砲撃が始まったので、自衛隊も迫撃砲で応射した。
 戦闘状態が続いていると、隊員が敵の銃撃を受けて負傷する事態が発生。すぐに、医療技術を持つ衛生兵が、負傷した隊員に応急処置を施すとともに、飛来したUH-1が負傷した隊員を後方へ搬送した。
 その後も実践さながらの訓練が目の前で繰り広げられ、無事に敵勢力の撃破に成功した。最後にこの日の訓練に参加したすべての航空機、車両、隊員による一斉進行で、2011年の「第1空挺団 降下訓練始め」は終了した。

特科大隊によって構築された迫撃砲陣
対戦車地雷を散布するために飛来したUH-1。機体の側面にあるモスグリーンのフロートに地雷が格納されている
負傷した隊員の応急処置をする衛生兵と隊員を守るために89式を構える隊員負傷した隊員を後方に移送する救助ヘリに随伴し、警戒にあたるUH-1
負傷した隊員をヘリまで担ぐ隊員。ヘリに乗せる間も周囲の警戒は忘れない
エキストラクションロープによる吊り下げ
吊り下げられて飛行する最中も周囲の警戒を忘れず、銃をいつでも撃てるよう構えている姿が印象的だ
訓練の最後は、北澤防衛大臣からの訓示があった

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