XenClientは有線LAN機能だけでなく、ノートパソコンの内蔵無線LANもサポートしている。ネットワーク設定で3種類のモードを選択できる。「Bridged」モードは、仮想環境ごとにIPアドレスを取得してネットワークに接続するモードだ。一方「Shared」モードは、ひとつのIPアドレスをすべての仮想環境で共有する。「Internal」モードは、XenClient上で動作している仮想環境同士のLANだけというモードで、通常のLANやインターネットにはアクセスできない。なお今回のテストでは、Bridgedを使用している。
そして最後に、「Start VM & Install OS」を選択して、光学ドライブから仮想環境にOSをインストールする。ちなみに、「Create VM & Install OS Later」を選択すると仮想環境だけが作成され、OSのインストールは後で行なう。
XenClientで面倒なのは、OSのインストールがDVDメディアからしかできないことだ。例えばWindows 7のように、USBメモリーからOSをインストールしたり、ISOイメージをXenClientに取り込んでインストールに使うことはできないので、少々時間がかかる。
XenClientの専用ツールをインストール
仮想環境にOS(仮想OS)をインストールしたら、まず最初に、各OSにXenClientの専用ツール「XC-Tools」をインストールしよう。XC-Toolsには、インストールしたOSをXenClient環境に対応させるための、ドライバーやアプリケーションが入っている。これをインストールしないと、USBやGPUなどが利用できない。
エクスプローラーを起動してコンピューターを確認すると、光学ドライブ以外に、XC-Toolsという仮想ドライブがある。ここにあるセットアッププログラムを起動すれば、あとは自動でXC-Toolsがインストールされる。
XC-Toolsがインストールされれば、仮想OS上で使用できるWindowsデスクトップの解像度も上がる。また仮想OSの切換のために、画面の上部にコントロールバーが表示されるようになる。
切り替えバー以外にも、Ctrl+[0]キーでXenClientの管理コンソールに画面を切り替えられる。Ctrl+[任意の番号]キーで、動作中の仮想OSに直接切り替えることも可能だ。また、XenClientの管理コンソールから、仮想OSのシャットダウンやハイバネートなども可能だ。
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