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週刊 PC&周辺機器レビュー 第86回

10万円で楽しめるBD+3Dノート Acer AS5745DG

2010年12月24日 12時00分更新

文● 池田圭一

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アンダー10万でDirectX 11対応GPUを内蔵

 本機最大の特徴は、3Dステレオ表示機能である。詳しくは後述するとして、基本スペックの中でも見逃せないのがGPUだ。10万円以内の多くのノートパソコンは、CPUが内蔵する「Intel HD Graphics」を使うのに対し、AS5745DGではNVIDIAの最新ノート向けGPU「GeForce GT 425M」(ビデオメモリー1GB)を搭載している。

 そのおかげで、Windowsエクスペリエンスインデックスの「グラフィックス/ゲーム用グラフィックス」のどちらも、値は「6.6」と高い。例えば、先週紹介した「Endeavor NY2000」は、同じCPUを搭載しながらGPUがCPU内蔵であるため、グラフィックスの値は「4.5」と「5.3」であるから、その性能差がうかがえる。

 なお、総合ベンチマークテストの「PCMark Vantage」で計測してみたところ、以下のような結果になった。GPUの能力差が強く反映される「Gaming」に関しては、NY2000(スコアは2831)よりも、AS5745DGのほうが1.7倍ほど高くなっている。

PCMark Vantage 32bitのスコア
PCMark Memories TV and Movies Gaming
5538 3853 4065 4762
Music Communications Productivity HDD
4846 4336 4215 2297

 特筆すべきは、GeForce GT 425MがDirect X11に対応することだ。最新グラフィックカードを搭載するデスクトップや大画面のノートなど、20万円以上のハイエンド・ゲーミング機では常識になりつつあるが、普及価格帯ではまだ珍しい。

 もっとも、GeForce GT 425M内蔵によるデメリットも少しはある。15.6型機としては、本体内の排熱能力がギリギリなのだろう。室温の低い冬季の今でも、ほとんど処理をしていない状態で空冷ファンが常時回転している。GeForce GT 425M自体は、高性能と低消費電力を両立させる「NVIDIA Optimusテクノロジー」に対応しているので、低負荷時にはCore i5内蔵GPUに切り替えてもよさそうなのだが、特にそのような機能はなかった。
編注:現時点での3D Visionは、NVIDIA GPUがディスプレーを制御する必要があるため、3D対応機はOptimusを利用できない。

放熱用のスリットが多い底面

放熱用のスリットが多い底面。スタンド状のでっぱりはバッテリー

底面のカバーを開けたところ

底面のカバーを開けたところ。エイサー製品としては珍しくメンテナンス性が高い。写真右上のヒートパイプの下にあるのがGeForce GT 425Mだと思われる

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