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T教授の「戦略的衝動買い」 第130回

重量15gの腕時計型クライアント「LiveView」を衝動買い!

2010年12月23日 12時00分更新

文● T教授

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左から、腕時計化した「iPod nano」、今回の衝動買いアイテムである「LiveView」、今はただのデジタル時計に改造してしまったLinux腕時計「WatchPad」、筆者愛用のAndroidタブレット「GALAXY Tab」。アメコミのヒーロー「ディック・トレイシー」(Dick Tracy)の腕時計や映画「スタートレック」の「コミュニケーター」を夢見た、腕時計型のモバイル・オーディオ、PC、Androidクライアント……。腕時計型デバイスは、究極の情報クライアントなのだ

 ディック・トレイシーの腕時計を彷彿とさせる、究極の「腕時計型ガジェット」。筆者は、他人の作ったモノを買うだけではなく、自分でもそんな製品を生みだそうと何度か悪戦苦闘したことがあった。それ故、国の内外を問わず、ポケットに入ったり腕に装着したりするガジェットは、すべて、誰よりも早く衝動買いしてきたつもりだった。

Android端末向けの腕時計型クライアント「LiveView」

 しかし、Sony Ericssonの腕時計型ガジェット「LiveView」は、初動情報獲得捜査が大きく出遅れたアイテムだった。スピードで乗り遅れた分、嫁ぎ先の当てもないまま2個も海外より購入してしまった。

腕時計イメージで迫る「LiveView」のパッケージ。2個買ったことをつぶやいたら、某ガジェットクィーンに即刻引き取られた

中央上側にあるのが、「LiveView」本体。チープなイメージのベルクロ製腕時計ベルト(左)、市販の腕時計ベルトを活用できるプレート(中央下)、ベルトを固定するバネ2本(中央中)が同梱されている。異常なくらい大きく見える香港型ACアダプター(右端)も入っているが、日本国内で使うには変換用機器が必要だ

Sony Ericssonは、自社製ケータイをはじめ「GALAXY S」などの他社製品にも対応を表明している。詳細は同社の商品ウェブページを参照

 過去に筆者が購入した、身に付けるタイプの小型情報表示アイテムとしては、マイクロソフトの「Microsoft SPOT」、ノキアの「Nokia Medallion」に続く”三度目の正直”となるガジェットだ。新製品が現われては消え、また次が登場するというこの世界。やっぱり懲りない楽しい人々が根強くいるようだ。

 LiveViewは、Android端末とBluetoothで接続し情報を表示するというもので、ケータイ上の情報を受信して表示するシチズン製腕時計「i:VIRT」(アイ:ヴァート)シリーズとよく似ている。LiveViewも襟やポケットにクリップしたり、腕時計のように手首に装着すべく、オプションパーツが付属する。

「LiveView」をクリップして使用するためのパーツ(左)と、市販の腕時計用ベルトを利用するためのパーツ(右)の2つのオプションパーツが同梱されている

クリップを利用すると、ダウンジャケットのような厚手の衣服にも装着できる

市販の腕時計用ベルトにパーツを取り付けると、「LiveView」を腕時計のように装着できるようになる

一見かっこいいが、腕に巻いてベルトをロックしようとベルトを引っ張ると、柔らかいオプションパーツに力がかかり、パーツが弓ぞりになってしまう。何かの拍子にロックが外れてLiveViewが落下する確率が高く、明らかにオプションパーツの基本設計に問題がある

「LiveView」からTwitterへのつぶやきは行なえないが、腕にLiveViewを取り付けることで、いつでもどこでも閲覧できるようになる。Twitterにハマっている”中毒患者”は要注意!?

 LiveViewには、上辺の左右角にクリック感のあるハードウェアボタンが用意されている。左側が電源スイッチとなっており、右側はメニュー表示や機能の選択が可能で、長押しでBluetooth接続のリクエストなどを行なえる。1.3型の小さなTFTタッチ液晶は、液晶額縁の四辺の中央辺りに軽く指先で触れることで、表示画面をスクロールさせることが可能だ。

 本体下側のmicroUSB経由で充電を行ない、親機にしたいAndroid端末とBluetooth経由でペアリングする。筆者は、音声通話機能は付いているが、決して普通のポケットには入らない「GALAXY Tab」を親機にして、常用SNS系コンテンツの表示、Gmailの着信内容の表示などを目的にLiveViewとの養子縁組を行なった。

充電は、「LiveView」中央下のゴム蓋を開けて、microUSB端子で行なう。巨大ACアダプター充電器を使わずに、別のUSB充電アダプターを試してみたら、まったく問題なく充電できた

充電を完了したら、目的のBluetooth機能付きAndroid端末とペアリングする

 LiveViewを単なるデジタルウォッチとして終わらせないためには、親機である「GALAXY Tab」にAndroidマーケットから無料の「LiveViewアプリケーション」をダウンロードして導入する必要がある。このアプリは、親機に着信した電話やメール、TwitterやFacebookなどのSNSメッセージ、RSS配信されてくるニュースなどを、あらかじめ決めた時間ごとにLiveView宛てに無線配信してくれる。

「LiveViewアプリケーション」をAndroidマーケットからダウンロードして、親機に導入する

無事導入作業が終了すると、「LiveView」イメージのアイコンが登録表示される

親機の「LiveViewアプリケーション」を起動したら、画面の指示に従い「LiveView」側のボタンを押して両者をリンクする

リンクが完了すると現在時刻が表示され、まずはデジタル腕時計として活用できるようになる

親機側でRSSフィードのURLを追加すると同期が行なわれ、ニュースや記事を「LiveView」で表示できるようになる

「Facebook」の表示機能を標準搭載


「戦略的衝動買い」とは?

 そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。

 それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

(次ページへ続く)

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