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50万円を切る「SIGMABLADEシステム統合基本セット」も登場

UPSもテープもブレードへ!SIGMABLADEがますます強化

2010年12月21日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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12月20日、NECはブレードサーバー「Express5800/SIGMABLADE」を大幅に強化し、シャーシに内蔵できるUPSユニットやテープバックアップ装置を追加した。

中小規模での仮想化をますます推進

NEC プラットフォームビジネスユニット 支配人 赤津素康氏

 発表会の冒頭、NEC プラットフォームビジネスユニット 支配人 赤津素康氏は、NECのブレードサーバーの取り組みやExpress5800/SIGMABLADEについて解説した。2002年、国内でいち早くブレードサーバーを投入したNECだが、ブレードの比率は年々増加を続けており、現在は年率115%の伸びを示しているという。同社がオフィスへのブレード設置を施策として推進したこともあり、特に8台以下の中小規模のシステム比率は年率120%、仮想化統合案件数も2年で3倍と好調に推移しているという。こうした中小規模システムにおいて、仮想化によるシステム統合の促進を図るべく投入されるのが、今回発表の製品になる。

今回追加されたUPSとテープドライブを搭載したNECの「Express5800/SIGMABLADE」

 新製品の目玉は、ブレードシャーシに搭載可能なUPSユニットとテープブレードである。まず「SIGMABLADE-M専用UPSユニット」は、ニッケル水素を採用したコンパクトなユニットで、充電時間も約20%短縮、バッテリも5年間交換不要という特徴を持つ。さらにUPSユニットを停電対策だけではなく、電源の代替として利用する省電力運用も可能。具体的には、2台の電源+UPSでの電力制御により、変換効率を高める。一方の「AT101a」はLTO4に対応するテープドライブで、非圧縮時800GBを実現する。いずれも外付けの装置に比べ、ラックスペースを節約するほか、一元的に管理が行なえるのが大きな特徴だ。希望小売価格(税別)はUPSユニットが39万円、テープブレードが60万円となる。

SIGMABLADE-M専用UPSユニットの概要

ブレード内蔵方のIO共有スイッチ

 また、ブレード内蔵型の「IO共有スイッチ」も追加された。今までLANやSANなどで異なったスイッチやカードが必要になっていたが、IO共有スイッチでは複数サーバーでIOを共用できる。IO共有スイッチはブレードシャーシに直結されるので、サーバーごとに専用のインターフェイスカードを用意する必要がなくなる。標準で2ポートの10GbE LANを搭載なほか、最大2枚の増設カードを搭載可能。また、管理ソフトウェアの「SigmaSystemCenter」と連携することで、柔軟なリソース提供が可能なほか、シャーシ内で待機サーバーを共有できる。たとえば2台のサーバーにOSの起動設定をしておき、1台のサーバーが障害を起こした際に別のサーバーから起動させるといった使い方が可能になる。希望小売価格(税別)は98万円。

 こうした新製品の投入とともに、最新Xeonプロセッサーを搭載した新ブレード、増設HDDブレードAD106b」なども追加された。また、ブレードシャーシや電源、ネットワーク機器、UPSユニット、運用管理ソフトウェアなどをパッケージ化した「SIGMABLADEシステム統合基本セット」を2011年3月までのキャンペーン期間中49万8000円で提供する。こうした新製品や施策により、今後1年間で2万台の販売を目指すという。

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