5.OSの違いを意識させないシームレスな操作性
Macライクな操作性もParallelsの魅力のひとつだ。Macでおなじみの、ピンチイン/ピンチアウト/スワイプ/回転といったトラックパッドのジェスチャーを、仮想マシンのWindowsでも利用できる。
Windows用ソフトを利用する場合は、Dockから起動、Spotlightで検索してそのまま起動というように、Mac用ソフトと同じ感覚で利用できる。
また、WindowsとMacでお互いのフォルダーにアクセスできるよう「共有」を有効にしておけば、Windows側のファイルをMac用のソフトで開く、Mac側のファイルをWindows用ソフトで開く──といったことも可能だ。
複数のOSを併用するとファイルのやり取りが面倒に思えるが、この点も心配無用。標準の設定ではWindowsのデスクトップに置かれたショートカットからMac側の「ホーム」フォルダーにアクセスできる。また、Macの「デスクトップ」「書類」フォルダーなどの内容を、Windowsの「デスクトップ」「ダウンロード」フォルダーなどとリンクもさせられる。Windowsでダウンロードしたファイルを、Macのダウンロードフォルダーから直接開くといったことが可能になるわけだ。OSをまたいだファイルのドラッグ&ドロップやコピー&ペーストもサポートしている。
6.豊富な表示モードの搭載でモニターが小さくても快適
Parallelsの表示モードは、標準の「ウィンドウ」と、「モダリティ」「フルスクリーン」「コヒーレンス」の4種類がある。
中でも便利なのが、Windowsが全画面を占有する「フルスクリーン」モード。モニター解像度が低くても、Spacesの別画面に割り当てておけば、MacとWindowsを一瞬にして切り替えられる。
また「コヒーレンス」では、Windowsのデスクトップが非表示になり、Windows用ソフトをMac用ソフトのように表示できる。
Windowsの画面を縮小表示できる「モダリティ」モードもユニークな機能だ。例えば、証券会社の取引ツールはWindows専用であることが多い。Macで作業をしながらParallelsでそれらのツールをチェックしたい場合、常に「ウィンドウ」モードで画面を表示していると作業の邪魔になる。その点「モダリティ」モードなら、縮小表示したWindowsの画面を隅に置き、気づいたときにチェックするといった「ながら見」ができるのだ。
(MacPeople 2011年1月号より転載)