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大河原克行が斬る「日本のIT業界」 ― 第16回

企業導入には注意せよ!?

ITRが分析する、iPad導入の落とし穴

2010年12月02日 09時00分更新

文● 大河原克行

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 iPadの企業導入が促進されるなかで、調査会社のITRが興味深いレポートを公表した。

 それは「IT部門が備えるべき新型デバイスの選定基準~iPadは企業で使えるか」である。

好評を博したiPadだが、企業導入に対する関心も高まっている

 レポートをまとめたITRのシニアアナリストである舘野真人氏は、「iPadが企業では使えないという主旨のものではなく、ブームに流されてiPadを導入するのは危険であるという警鐘を鳴らすものとなっている。そして、この考え方は、今後のスレートPCなどの新型デバイスにおいても応用できるものになる」と語る。

 実際、iPadの企業導入は、ここにきて急速な勢いで加速している。

 ソフトバンクが2万人のグループ社員を対象にiPadを導入したのを皮切りに、コクヨの1500台、大塚製薬の1300台、フィールズの1000台といった企業でのiPad一括大量導入の計画が明らかになっているほか、トステム、ビー・エム・ダブリュー、神戸大学大学院、凸版印刷、ガリバーインターナショナル、AIGエジソン生命保険、小松電機産業などがiPadの導入を明らかにしている。

 さらに、みずほ銀行やニューヨーカーが試験的な導入を開始するといった動きも見られている。まさに、あらゆる業種でiPadが利用されはじめている格好だ(関連記事)。

 こうした企業導入の活発な動きを捉えて、iPad導入を検討しはじめている企業も少なくない。中には、経営者のトップダウンによって強力に導入が促進される例も出ている。

 だが、舘野シニア・アナリストは、「単にブームに流されるのではなく、導入を検討する際に、一度、冷静になって考えてほしい」と指摘する。

 実際、iPadの導入を決定したものの、その検討過程において、IT部門が蚊帳の外におかれており、導入計画が遅々として進まないという例もあるのだ。

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