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マイクロソフトと提携し、LanScope Catをクラウド化

エムオーテックス、Azure上でLanScope Cloud Cat提供

2010年12月01日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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11月30日、エムオーテックスとマイクロソフトは、クラウドサービスの提供などに関する協業を発表した。「LanScope Cat」のクラウド版「LanScope Cloud Cat」のWindows Azure Platform上への構築を行なう

両社の提携を発表するエムオーテックス代表取締役の高木哲男氏

 エムオーテックスはネットワークセキュリティー管理ソフト「LanScope Cat」シリーズを、マイクロソフトのクラウドサービス「Windows Azure Platform」に移植した「LanScope Cloud Cat」を開発し、中小企業向けに2011年1月下旬より提供する。また、大規模向けには、企業の生産性向上やグリーンIT向け機能を搭載したクラウド製品「LanScope MMS(開発コードネーム)」を2011年春に発売するという。

協業の意義を語るマイクロソフト執行役常務 ゼネラルビジネス担当のバートランド ローネー氏

 これに対しマイクロソフトは、エムオーテックスの営業担当者や技術者に対する無償トレーニング、マイクロソフト大手町テクノロジーセンターの施設によるCloud Catの負荷検証、マイクロソフトのパートナー紹介サイト「Microsoft Pinpoint」でのエムオーテックス製品の紹介などを行なう。

両社の協業とは

 LanScope Cloud Catは、現行のLanScope Catが持つ資産管理やセキュリティ、業務改善などの機能を搭載。LanScope Catでは社内に設置が必要な管理サーバーが、LanScope Cloud Catでは不要となり、インターネット上から管理モジュールをダウンロードするだけで利用が可能となる。価格は現在調整中だが、先行製品の価格調査を行なっているため、それに対抗できる価格設定を行なうという。

これまでのLanScopeとクラウド版との違い

 エムオーテックスでは、オンプレミス版の最新製品LanScope Cat6において、ユーザーインターフェイスはSilverlight、開発ツールにはVisual Studio、開発フレームには.NET Frameworkを使っている。しかも、管理サーバーはWindows Server上で動作し、データベースにはオラクル製品と並んでSQL Serverを採用している。そのためLanScope Cloud Catでは、OSがWindows Azure、データベースがSQL Azureに変わるだけで、それ以外は既存の環境がそのまま使えるという。

Silverlightで作られたLanScope Cloud Catのユーザーインターフェイス

 なおマイクロソフトでは、中大規模向けの管理スイート「System Center」、クラウド利用の小中規模向け管理サービス「Windows Intune」を持っている。マイクロソフトによると、他社の管理ツールは、これら自社の管理製品を補完するものであり、競合との想定はしていないとしている。

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