メインマシンに使えるパワーとモバイルユースに適したサイズ・重量を兼ね備えた「ハイパフォーマンスモバイル」と呼ばれるノートパソコンの中でも、レノボの「ThinkPad T」シリーズは大きめで使いやすいディスプレーとキーボード、堅牢性を備えた製品として評価が高い。
そのThinkPad Tシリーズの「ThinkPad T410s」の内で、NVIDIAのGPU技術「Optimusテクノロジー」に対応した最新モデルは、ビジネスコンシューマーに嬉しい機能が搭載されている。オプションのドッキングステーションと組み合わせることで、ノートパソコンでありながら最大4画面のマルチディスプレー環境を構築できるのだ。ノートで3画面環境を常用している記者が、早速試してみた。
実用性に優れたサイズとキーボード
お楽しみの4画面環境の話題の前に、本体について見てみよう。ThinkPad T410sは14.1型ディスプレーを搭載した、モバイルノートとしてはやや大きめのノートパソコンである。ビジネスユーザー向けに実用性を重視した製品で、広めのディスプレーとキーボード、充実した基本性能を備えている。
ディスプレーはLEDバックライトを採用する14.1型パネルで、解像度は昨今では珍しい、アスペクト比16:10の1440×900ドットとなっている。16:9のディスプレーでは縦方向解像度に物足りなさを感じる人には嬉しい仕様だ。評価機は搭載していないが、マルチタッチ対応ディスプレーも選択可能となっている。
キーボードも最近ノートパソコンでは流行のアイソレーションタイプではなく、従来型の台形トップのキーを採用する。また、使用頻度の高いEscキーとDeleteキーが、同列にあるファンクションキーと比べて縦に2倍のサイズに拡大されているのも、使い勝手を向上させている。ただ、ThinkPadでは一般的とはいえ、左Ctrlキーのさらに左に[Fn]キーが配置されているのは、ごく普通のキーボードとは異なる配置なのでいささか気になる。
ポインティングデバイスは、伝統のスティックポインター「TrackPoint」と、一般的なタッチパッドの両方を備えた、ThinkPad独特の「ウルトラナビ」を採用している。タッチパッド表面には小さな凹凸があるので、指先でもパームレスト部分と区別しやすい。
評価機はパームレスト右側に指紋認証センサーも装備している。セキュリティーを考慮してWindowsのログオンに複雑なパスワードを設定していても、指を滑らせるだけでログオンできる指紋認証は、ビジネスユーザーには非常に便利だ。追加価格も1155円と安価なので、ぜひ搭載をお勧めしたい。
本体各側面の拡張端子類に特筆する点は少ないが、デジタル映像出力端子にHDMIではなく、DisplayPort出力を備えている点には注意を要する。DVI入力やHDMI入力のディスプレーとつなぐには、変換コネクターや変換ケーブルが必要となる。
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