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物欲AVコモノ道 第75回

「Apple TV」を試す――映画のネットレンタルが本格化!?

2010年11月15日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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映像配信には多くのコンテンツホルダーが参入

メイン画面。上に現在選択中のメニューに含まれるタイトルのサムネイルが表示される

メイン画面。上に現在選択中のメニューに含まれるタイトルのサムネイルが表示される

 iTunesでの映像配信サービスについてもチェックしておこう(関連記事)。コンテンツを提供するパートナーとしては、20世紀フォックス、パラマウント・ピクチャーズ、ウォルト・ディズニー・スタジオ、ワーナー・ブラザース、ユニバーサル・ピクチャーズに加え、アスミック・エース エンタテインメント、フジテレビ、角川映画、日活、松竹、東映といった日本のコンテンツホルダーからの提供も受けている。

 コンテンツの提供形態は、購入とレンタルの2種類があり、またHD解像度とSD解像度で価格が異なる。具体的には以下の表のとおりだ。


旧作 準新作 新作
購入(HD画質) 2000円 2000円 2500円
購入(SD画質) 1000円 1500円 2000円
レンタル(HD画質) 300円 ―― 500円
レンタル(SD画質) 200円 ―― 400円

 レンタルした場合、30日以内であればいつでも見始めることができて、一度再生すると48時間以内に見終える必要がある。レンタルしたらすぐに見始め、最後まで一気に見るという使い方であれば、制限には感じないだろう。

タイトルを選んだところ。すでに購入している作品であれば左のサムネイル下に利用期限が表示される。購入前ののタイトルだと画面の「再生」ボタンが「プレビュー」ボタンになっている

タイトルを選んだところ。すでに購入している作品であれば左のサムネイル下に利用期限が表示される。購入前ののタイトルだと画面の「再生」ボタンが「プレビュー」ボタンになっている

 レンタル価格はチェーン店でDVDやBDを借りるのと同等か、少し高めといった程度。ただ、わざわざレンタルビデオ店まで出向く必要がなく、貸出し中で待たされたり、返却もなしというのはやはり便利だ。何よりも、見たいときに自宅でスグに見始められるというのは、大きなアドバンテージになるだろう。

 Apple TVで映画をレンタルするにはトップメニューから「ムービー」を選択し、「トップムービー」や「ジャンル」、「検索」、「上映中」のいずれかのメニューを選び、見たい映画を選択する。これで詳細画面が表示されるので、「レンタル」を選択すればよい。

 なおこの画面では、「プレビュー」で内容を確認できるほか、「詳細」を選ぶと俳優や監督、脚本家などが表示される。ここで人名を選べばその人が関わる作品が表示されるので、同じ監督の別の作品を探すといった使い方ができる。また、気になる作品を「ウィッシュリスト」として登録する備忘録機能も用意されている。


ストリーミングでも再生はスムース

購入済みタイトルを再生する前には、このようなメッセージが表示される

購入済みタイトルを再生する前には、このようなメッセージが表示される

 実際に映像作品をレンタルして見てみると、ストリーミング再生にも関わらず、かなりスムースに映像が流れる。今回、200Mbpsの帯域を持つFTTH環境(有線LAN接続)で試したが、映像が途切れることはなく、またブロックノイズなどもなかった。

 再生中は一時停止や早送り、巻戻しが可能。また選択キーを長押しすると、チャプターの選択ができる。メニューボタンを押して再生を止めるとタイトル画面に戻る。改めて再生を選ぶと、終了した位置からの再開と、最初から再生のいずれかを選べる。

購入/レンタルする前にはApple IDを入力する必要がある

購入/レンタルする前にはApple IDを入力する必要がある

 Apple IDさえ登録してしまえば、快適にレンタルして見始めることができる。ただ残念なのが、本体のみでは日本語で検索できないこと。「検索」メニューを選ぶと、テレビ画面上にアルファベットが表示され、十字キーと選択キーで文字入力を行なっていく形となっているが、日本語を入力することはできない。

文字入力画面。アルファベットのみで日本語入力ができない

文字入力画面。アルファベットのみで日本語入力ができない

 なお、iPhoneやiPod touch、iPadを利用すれば日本語での検索が可能だ。アップルではこれらのデバイスを使ってApple TVやMac OS上のiTunesを操作する「Remote」というアプリを無料で配布しており、iPhoneなどを使ってApple TVのリモート操作ができる。検索画面ではソフトキーボードを使うことができ、日本語入力にも対応する。

 このように回避策は用意されているものの、本体だけで日本語のタイトルを検索できないのはあまりにも不便だ。早急な対策を望みたい。

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