このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

次世代のキヤノンが見えた、技術展示会

Canon Expo 2010──超大型撮像素子や未来の会議に興奮

2010年11月12日 09時00分更新

文● ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 キヤノンが5年に1度開催する、招待制イベント「Canon Expo Tokyo 2010」が11月10日、都内で開催された。

 会場では300mmウェハーから丸々1枚取り出した超大型CMOSイメージセンサーや1.2億画素の撮像素子、ヘッドマウントディスプレーでリアル世界と仮想世界を融合させる「MR(Mixed Reality)技術」、そして業務を効率化するための様々な提案など、参考展示も豊富。同社の高い技術水準とアイデアをアピールする、見どころの多い展示会となった。

 ここでは写真を中心に注目展示を見て行こう。

超・撮像素子で、いままで見えなかった世界を見る

 筆者が会場で最も驚いたのは、300mmウエハーから最大サイズを切り取って作られたCMOSイメージセンサーの展示。フルサイズセンサーの600倍と超大型のセンサーで、1画素のサイズも大きいため、当然感度もよい。月明かりの下で踊るダンサーの映像などは圧巻だった。

 またこれ以外にも1.2憶万画素センサーによる超高精細な世界を体験。6種類のカラーフィルターを採用することで、通常の3種類のフィルターを用いるセンサーより分光的な特性を高めたセンサーの試作機なども見かけた。

300mmウエハーから最大サイズを切り取って作られたCMOSイメージセンサーの展示。デジタル一眼レフのフルサイズセンサーの600倍と非常に大型。24枚中、数枚程度の成功率で作れるというから驚き

高感度撮影でも、月明かりの下(1ルクス以下)の低照度で撮影した動画でも、まったく階調が失われていない。なお、別の映像では夜空の星を撮影していたが、人間の目では見えない8等星以下の星の光も記録しており、見たことのない夜空が体験できた

こちらは1.2憶画素という超高解像度を実現したCMOSイメージセンサー

こちらは5000万画素の撮像素子に超広角(魚眼)レンズを付けてそこから画像処理でパノラマ画像を作れるカメラ

4K2K(約4000×2000画素)のディスプレーで表示しているが当然、それでも等倍で表示はできない。右写真の小さな枠内を拡大しているのが左写真。それでも十分すぎる解像度が得られている

実際に作成したパノラマ画像

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ