このページの本文へ

便利なツールを詰め合わせたCodima Toolbox

管理者の夢がかなう!Visioでネットワーク見える化&監視

2010年11月08日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Codima toolboxはマイクロソフトの作図ツール「Office Visio」でネットワークを可視化できるユニークなツール。製品を国内で販売する日本ITセキュア 代表取締役の内山恒示氏に製品の魅力を聞いた。

Visioで自動作図・機器管理まで

 Codima toolboxは英コディマ・テクノロジーの製品で、autoMap/autoAsset/autoMonitorなどのツールで構成されている。一言でいうと「電子トポロジ管理とリアルタイム監視を実現する」(日本ITセキュア 代表取締役の内山恒示氏)というものだ。

日本ITセキュア 代表取締役の内山恒示氏

 autoMapはネットワークの機器を自動検知し、機器情報の収集トポロジ作成を自動的に行なえるツールで、なんとマイクロソフトの作図ツールVisio上に自動的に作図するという機能を持つ。L2、L3、サブネット、VLANなどさまざまなトポロジを作成できるほか、表示もツリー表示と車輪型のホイール表示が選択可能。さらにautoAssetでは、機器やアプリケーションなどのインベントリ情報もVisioの画面上から部品を選択し、直接アクセスできる。過去のネットワークと現在のネットワークを比較することも容易だ。

Visioで作図されたネットワークトポロジ図

 これがどれだけ偉大で有用な機能か、管理者であれば、わかるだろう。通常のネットワークの管理は、トポロジを表した構成図とインベントリ情報がリスト化されたExcelファイルの表で行なうのが一般的であった。しかし、トポロジ図から機器の情報を調べるには、構成図とインベントリ情報の表をいちいち付き合わせる必要がある。これに対して、autoMapを使えば自動でインベントリ情報を収集し、トポロジ図を作ってくれる上、機器の構成管理まで行なえるわけだ。

 autoMonitorは、さらにネットワーク監視まで実現する。PingやSNMPのポーリングによる死活監視や統計情報の収集を行なうほか、パフォーマンス劣化時のボトルネック検知や機器間のパスを選択・解析し、ボトルネックを解消するパスアナライザーなどの機能も搭載している。ネットワークにつながっている機器を簡単に可視化し、しかもビジュアル監視できるという点では、まさに管理者にとって夢のようなツールといえる。

インターフェイスごとにSLA平均値を表示

見つけるまであきらめない!検知メカニズム

 Codima autoMapのユニークな特徴は、自動検知までにさまざまなプロトコルを駆使する点だ。こうしたツールは自動検知でどこまで把握できるかで、ツールの価値が変わる。その点、Codima autoMapではSNMP、CDP、NDP、WMIなど複数の検知・インベントリ収集プロトコルを巧妙に利用する。「まず上位のルーターにSNMP経由で問い合わせ、接続されている下位のスイッチを把握します。次に下位のスイッチからIPテーブルを取得し、接続されているPCやプリンタなどを調べていきます。インベントリ情報はWMIで収集し、データベースに登録します」(内山氏)というインテリジェントな処理を行なう。ベンダーの機器情報を集めた独自のデータベースもあわせて活用するため、収集の漏らしが少なく、詳細なインベントリも収集できる。ネットワーク機器のスペックやポートテーブル、リンクの状態はもちろん、PCでのCPUやディスクの利用状況、ホットフィックスやインストールしてあるソフトウェアまで調べることが可能だ。

ポインタを当てるだけで、インベントリが表示される

 製品はautoMapを中心にし、autoAssetやautoMonitorなどのアドオンを追加するという形態で提供され、別途Microsoft Visioも必要になる。料金は管理デバイス数で決まり、100デバイス時に76万円(アセスメントキット)。「日本でのSIerのビジネスを考え、ソフトウェアを他社のために1ヶ月間使うといったサブスクリプションライセンスも用意しました」(内山氏)ということ。ターゲットはやはり大学や大企業など、大規模なネットワーク管理を行なっているところだという。

■関連サイト

カテゴリートップへ