SugarSyncでできること【1】—「ファイル同期」
SugarSyncでは、「マジックブリーフケース」(Magic Briefcase)というフォルダーにファイルをコピーすると、登録した他のマシンと自動的に同期される。使い方は簡単、「SugarSync ファイル マネージャ」でマジックブリーフケースの項を開き、そこへファイルをドラッグ&ドロップすればいい。同期は自動処理されるため、あとはSugarSyncクライアントをインストールしたすべてのマシンからマジックブリーフケースの内容にアクセスできる。操作の単純明快さでいえば、この方法が最も簡単だろう。
任意のフォルダーを同期させる場合には、SugarSync ファイル マネージャのツールバー左端にある「同期フォルダの管理」を開き、現われた「SugarSync 同期フォルダ管理」ウィンドウで[フォルダの追加]ボタンをクリック、対象のフォルダーをチェックすればOK。あとは放っておけばファイルのアップロードが開始され、他のSygarSyncクライアントからアクセスできるようになる。
なお、「ウェブ アーカイブ」(Web Archive)フォルダーは自動的に同期されないため、1度きりアップロードする目的で利用される。後述する「ファイルの送信」(Send File)機能でファイルのありかを伝えられればOKという場合には、同期のようには時間がかからないウェブ アーカイブを利用したほうがいいだろう。
SugarSyncでできること【2】—「大容量ファイルの受け渡し」
プロバイダーによっては、メール1通あたりの容量を5MB以内などと制限を設けていることがある。そのような相手にサイズの大きいファイルを添付しても、メールサーバーに拒否され不達に終わるだけだ。
SugarSyncでは、サーバー上のファイルをメールで配布することができる。SugarSync ファイル マネージャ上でステータスが「バックアップ済み」のファイルを選択し、ツールバーの[ファイルの送信]ボタンをクリックすると、ウェブブラウザーが起動しSugarSyncへのログインが開始され、ウェブメール風の画面が現われる。そこにメールアドレスやメッセージを入力して送信すると、ファイルのURLを含めて相手へとメールが届く仕組みだ。
この機能は、相手がダウンロードを開始するときにパスワードを求めることはできないため、安全性という点では難がある。しかし、ファイルの送信機能でURLが送信されたファイルへアクセスが確認されると、その旨をメールで通知してくれるので、第3者に不正にダウンロードする可能性をある程度防止できる。
SugarSyncでできること【3】—「音楽をストリーミング配信」
SugarSyncでは、サーバーへのアップロードが完了したサウンドファイル(MP3とAAC)はストリーミング配信できる。回線はWi-Fiと3Gの両方に対応しているため、iPhone/iPod touch/iPadにSugarSyncクライアント(無料)をインストールさえしておけば、どこにいても音楽や映像を楽しむことができるのだ。
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SugarSync | |||
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作者 | SugarSync | 価格 | 無料 |
ファイル容量 | 2.7MB | カテゴリ | 仕事効率化 |
対応デバイス | iPhone/iPod touch およびiPad互換 |
対応OS | iOS 3.0以降 |
このストリーミング配信、プレイリストのような気の利いた機能はないものの、フォルダー内のファイルをソート順に再生してくれる。たとえば、曲をアーティストやアルバム単位で1つのフォルダーにまとめ、ファイル名先頭に再生順の数値を設けておけば、曲順を指定することができるのだ。
なお、iOS版SugarSyncクライアントは未対応だが、ウェブブラウザーとAndroid版クライアントは映像のストリーミング再生にも対応している。YouTubeなど共有サイトにはアップロードしたくないプライベートな動画は、SugarSyncでストリーミング、という解決方法もあるのではなかろうか。
筆者紹介──海上忍
ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。
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